プリザーブドフラワーで“日本”を世界に発信
ニューヨーク倫理友の会(理事長・リンゼイ芥川笑子氏)は16日、毎年恒例の「春のランチョン」をマンハッタンの新橋レストランで開催した。今回は、社団法人国際フラワーアレンジメント協会(IFA)会長の梶木敏巳氏をゲストスピーカーに迎え、講演会を行った。リンゼイ理事長司会の下、登壇した梶木氏は、花に囲まれた人生を語った。
梶木氏は、プリザーブドフラワーをフランスで見つけ、日本で最初に、はやらせたプロデューサーで“ミスター・プリザーブドフラワー”と呼ばれる存在。日本でも大人気で、これを世界で認知されるようにしようとした。
佐賀県唐津市出身の梶木氏はもともと、音楽などのイベント運営のプロデュースをしており、国際フラワーアレンジメント協会を設立し、プリザーブロフラワーをイベントで世界に認めてもらおうと挑戦を始めた。子供のころ、「エド・サリヴァン・ショー」を見て漠然とこういうものができたら…と思っていたという。日本ではホテルなどで、花、着物、ドレスを使ったエンターテインメントを催していたが、それを世界に出していきたいと思っていた矢先にニューヨークのカーネギーホールでショーを開くことになったという。
これを機に日本の文化やアーティストを世界に発信する、「花と芸術の祭典〜Kajiki’s Show〜」を、毎年ニューヨーク、パリ、ハワイで企画している。日本の国連加盟60周年だった2016年には、国連日本政府代表部認定の記念事業「花とアートでつなぐ平和の輪」を行った。
「プリザーブドフラワーに出合ったことで世界でイベントができるようになった」と梶木氏。「日本人の特性を生かした習い事の文化をもっと世の中に出すお手伝いをする仕事ができたら、私にとっても財産になる」と語った。講演後には、粘土で作った花やプリザーブドフラワーが各テーブルに回され、手にした参加者から驚嘆の声が上がった。
会合では本格的日本食を堪能できる新橋レストランの食事を楽しみつつお互いの親交を深めた。
(2017年5月27日号掲載)