子育ては不安…。でも大丈夫、子供を信じて
親が心配を口にするのは、すごく子供にとって負担になるものです。それを親も気がつく必要はあるように思います。いちいち細かいことを気にしている親だと、びくびくした子供になります。これでいいのかどうかいつも迷いがある子供になってしまいます。
お母さんたちに、伝えたいメッセージはとにかく、心配しないで。子供を信じて、ということです。完璧を求めなければ、人と比べる気持ちもなくなります。子どもをそうやって親のこだわりから解放してあげると、親も自由な気持ちになれます。
最初は本当にもう、何もかも心配になるものです。
私も娘が生まれてすぐには、何か一つでも標準と違うとビクビクしていました。病院での検診で娘が標準よりも大分小さいことに気づいて驚き、心配で心配でそれを伝えると、病院のスタッフから、あなたは日本人でしょ? 標準より小さいお母さんなんだから娘も小さくて当然でしょ! って言われて、安心して笑ってしまいました。そういえば、そうでした(笑)。親が心配することなんて、だいたいそんなもので、大したことないのですよ。
1人目の子供は、お母さんがびくびくして構いすぎるから子どもも慎重な人になることが多いですね。きょうだいが3人いたらすごく真ん中はワイルドで自由になることが多かったり、クリエーティブな子になることが多くて、3番目は甘えん坊になることが多いのは、親のあり方が子供の人格形成に大きく左右するからですよね。
ニューヨークで子育てしていて、お母さんは日本にいて、子育ての相談を気軽に出来ない方も多いことでしょう。子どもを育てることが不安で、出産自体を悩んでいるカップルもいらっしゃるかもしれませんね。どんなに大丈夫と言われても、結局悩んでしまうものですが、だからこそあえてもう一度お伝えしたいと思います。大丈夫ですよ。
(次回は1月25日号掲載)
かわの・さおり 1982年に和包丁や食器などのキッチンウエアを取り扱う光琳を設立。2006年米国レストラン関連業界に貢献することを目的に五絆(ゴハン)財団を設立。07年3月国連でNation To Nation NetworkのLeadership Awardを受賞。米国に住む日本人を代表する事業家として活躍の場を広げている。