〈コラム〉神経の変調が病気を起こす

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第171回

「そこが知りたい! カイロプラクティック」参考

カイロプラクティックの考え方は基礎医学の裏づけのもとに、立証

自然治癒力を伸ばすためにできること

“医学の父”とよばれたヒポクラテスは、「どんな病気の治療でも、病人を回復させる一番の力は“自然治癒力”である」と考えていました。したがって「医者の役目は、この自然治癒力のエネルギーが正しく流れるように障害を取り除くことである」と説いています。同様にカイロプラクティックの伝統的な教えも、D・D・パーマーが説いた“イネイト・インテリジェンス(先天的知能)”という生体エネルギーの仮説を発展させました。病気はこの生体エネルギーの流れが妨げられたときに生じるとし、カイロプラクティック治療によってその障害を取り除くことができると考えたのです。

新たな視点の生命観

「イネイト(Innate)」とは、もとは、すでに体に備わっている力であり、体を統御して健康状態に保つ力のことです。例えば、心拍数が早くなったら、心拍数を下げるようにしたり、体に熱がこもったら汗をかかせようとさせる知的な体の能力のことです。医学的な生命論を示す言葉で、医学の発達とともに、神経生理学の中でも使われることが多くなりました。それゆえ、知識に基づいた新たな生命観を築きました。そして、体構造の歪(ゆが)みによって神経の正しい伝導が妨げられ、機能障害や病気を誘発するという考えが、立証されました。

こうして、筋肉や骨格系の構造的トラブルが、神経系への影響による体の不調和をもたらすというカイロプラクティックの考え方は、基礎医学の裏づけのもとに、立証されていきました。

このように、カイロプラクティックは医学の父、ヒポクラテスの教えを受け継ぎ、発展してきました。1895年より今日よりまだ120年の歴史しかない医学ではありますが、多くの人々に利用され、発展し続けています。心身ともに健康であるために、カイロプラクティックを皆さまの生命観に取り入れてみていただければ幸いです。

読者の皆さまにとってすてきなホリデーシーズンを過ごされることを願っています。

(次回は1月第2週号掲載)
MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

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