カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第182回
“肩凝り”を感じている方いますか? 実は、私は小学5年生の時から“肩凝り少女”でした。病気もせず、元気にいつも遊んでいましたが、いつの間にか肩凝りと頭痛持ちとなり、放課後になると早く家に帰って母に肩を揉んでもらいたいという一心で、急いで帰宅していたことを今でも覚えています。子供でしたから、みんなそんなものだろうと、特に不思議に感じることもなく、時にはズキズキ痛む肩と頭を抑えて、自分ではベッドの縁に仰向けで寝て、頭を下げてみたりしていました。今思えば、これは“首の牽引(けんいん)”のようなことを勝手にしていたのだと思います。そして、今思い返せば、その数年前、小学3年生の時に、ブランコの高い所から落ちて、背中を強打、首がむち打ち症になったのがきっかけだったと、医学の勉強をした後に気が付きました。そのせいで、学生のころの写真を見ると、首が前に突き出て、姿勢も悪いのが印象的です。そのような背骨のズレを何年も放っておけば、もちろん筋肉に多大な負担がきます。
ここで、昔の私のような方へ、自分でできて、安全なセルフケアを教えます。
まず、自分のカラダチェックからしてみましょう。首を左右にゆっくりと捻(ねじ)ったり、横に倒してみてください。首の動きに痛みはありませんか? 動きにくくありませんか? 左右対称に動いていますか?
次に、凝っている、もしくは、硬い筋肉を手で押さえてみてください。いわゆる、“肩凝り筋”は“肩甲挙筋”といわれる筋肉です。美容院などで肩を揉んでもらう時、「お客さま、凝っていますねー」と言われる筋肉です。真ん中を指3本くらいで軽く指圧してください。それだけでも、凝っている人は気持ち良いと感じるかもしれません。
今回のセルフケアのカギは次にあります。3本の指で押さえた筋肉をしっかりと感じたまま、ゆっくりと首を左右に動かします。この時、指の力を弱めず首を動かすと効果が出ます。ただ、指で指圧している時よりも、首を動かすと指圧がもっと強く深く感じられ、ときには痛いと感じるかもしれません。これを3〜5回左右繰り返すだけです。最後に、セルフチェック。最初よりも、もっと首が左右に捻りやすく、曲げやすくなっていると思います。呼吸を止めずにすることも重要です。
痛みが出た場合は、直ちにストップしてください。以上は簡単な筋肉をゆるめるセルフケアですが、もちろん、専門医であるカイロプラクティック医を受診し、あなたが肩凝りになっている根本的な原因を正しい診断をしてもらうことをお勧めいたします。
(次回は7月13日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。