〈コラム〉むち打ち症(1)

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第186回

 

「むち打ち症」という言葉を聞いたことがありますか? 1928年に初めて「むち打ち症」という言葉が定義化されました。「むち打ち症」とは、ほとんど不意打ちのような衝撃が頭部や首辺りにきて、首が後ろに反り返り、その勢いで前にも振られ、その勢いで首につながっている筋肉や腱(けん)、靭帯(じんたい)に損傷が起こることを意味します。

骨折のように、簡単にレントゲンで診断できるものではないので、交通事故などでむち打ち症になり、痛みを訴えても救急病棟などでは、単なる打撲や捻挫といった具合で見逃されることが多々あります。むち打ち症とは、神経や筋肉、そしてそれに伴う関節や筋膜などの組織が複雑に影響して、症状を発症します。簡単に一つの器官だけの診察では、診断しづらく、神経、関節、軟部組織の損傷、それぞれの診察が必要な上に、治療も容易ではありません。

例えば、交通事故で後ろから追突された場合、なんと1秒以内の間に、4段階のケガが起こると言われています。その衝撃で、背骨、神経、椎間板、筋肉、そして靭帯への損傷が一度に起きます。

事故が起こった時は、焦りや心配などで痛みに気が付かないかもしれません。そして、すでに何かの症状があった場合も、どのような病院に行けばよいのか、分からないかもしれません。カイロプラクターは背骨の専門医です。後遺症が残らないためにもぜひご相談ください。

(次回は9月14日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

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