カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第194回
寝違えた場合、放っておかずに専門医での正しい診断が大切です。起床時に痛くなり、数時間から数日で痛みが改善していくようなら、痛い時は動かさず、痛みが治まってきたら徐々に首を動かしていくことで治っていくのが一般的です。また、寝違えは、首の捻挫ですから、まずはアイスパックなどで首回りを冷却して冷やすことが第1に必要になります。痛みが治まってきたら硬くなっている筋肉を温めてほぐすようにします。
痛みが強い場合にはカイロプラクティックや整形外科を受診して、他の病気の可能性がないかを調べてもらいます。例えば、手足のしびれはないか、手足の動きは正常か、深部反射(ハンマーで手足を叩いて反応を見ます)は正常か、X線写真で骨が溶けたりしていないか、などを診察します。痛みが治らず診察で異常がある場合には、頚椎(けいつい)椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、転移性脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、関節リウマチなどの本格的な病気の可能性もありますし、肩凝りの症状が強いだけの場合もありますが、その場合、何が肩凝りの原因になっているかを検査していくことが大切です。とにかく、寝違えが治らない場合には、受診して調べてもらう必要があるということです。
治療は、カイロプラクティックと整形外科では異なります。整形外科では、薬の処方や痛み止めや炎症止めなどの注射ですが、カイロプラクティックでは、薬の処方や痛み止めなどの注射はしません。原因となっている関節や組織を自然的療法で治るために、物理的に手技や機械を使い施術をします。長期的に考えると、カイロプラクティックの治療は、副作用もなく自然なもので、再発することを防ぐことができます。
(次回は2月22日号掲載)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか)石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。