カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第220回
腰痛
腰の痛みは、深刻な体の障害を起こすこともあり、真剣に考える必要があります。腰や背骨の痛みの原因はさまざまで、例えば、筋肉の過度な緊張から起こることもあれば、緊張や感情的な緊張から起こることもあります。また、疲労や過労が原因で起こる衝撃や極度の使い過ぎなどから起こることもあります。さらに、内臓疾患が腰痛を引き起こす恐れもあります。それらの多くの場合は、背骨のズレや歪(ゆが)みが要因で神経圧迫を起こし、体の不和を引き起していきます。そのことを、カイロプラクティック医学では“サブラクセーション”と呼んでいます。
腰や背中の痛みや症状は、カイロプラクティックの専門分野で、特に、痛みが緩和されない場合は、早急な対処が必要です。特に長期的な痛みが続く場合、何か重大な内臓疾患などが原因かと不安になるかもしれません。痛みが深刻化する前に、腰や背中の症状の専門家であるカイロプラクターを訪れることをお勧めします。
しびれなどの知覚障害などの症状も背骨の歪みから生じる場合もあります。背骨のズレが神経を圧迫していると、知覚異常と呼ばれる奇妙な感覚が体の他の部位に感じられることがあります。熱いところや冷たいところでの知覚異常や、ピリピリする感じ、焼けるような感じ、チクチクする感覚などです。痛みがなくても、これらの症状がある場合には、症状がさらに深刻化する前に、専門であるカイロプラクターに調べてもらう必要があります。
腰痛の主な原因
簡単に言うと、腰痛の主な原因はサブラクゼーションによるものです。カイロプラクティック用語で“サブラクセーション”とは、背骨がずれて、神経を圧迫することにより、神経が正常な信号を体に伝えることができないということです。
神経が脊柱からの出口でつまずくと、正常信号を伝達できなくなります。筋肉の痛みは、脊柱の歪みや捻挫が原因で起こり、腰痛の原因となることがあります。多くの患者さんの場合、腰痛には外傷的な理由はなく、運動不足の筋肉が関節を支えられず、関節が亜脱臼を起こし、腰痛を引き起こしている可能性があります。体は左右で均等にバランスが取れているため、背中のさまざまな筋肉の著しい強弱が、ズレを引き起こし、バランスを崩していることがあります。その一方で、過度の運動は、筋肉の痙攣(けいれん)を引き起こします。筋肉は時々リラックスする(伸ばす)機会が必要で、過労の状態では同じ筋肉を毎日同じように働かせることになります。
腰や背中の筋肉は、精神的な緊張からも痛みを生じさせます。緊張によって筋肉が硬く(短く)なり、それが腰や背中の痛みを引き起こすのです。
また、姿勢の悪さも腰痛の原因になることがあります。その場合、弱い筋肉や鍛えられていない筋肉が脊柱に大きな負荷をかけ、背中の痛みや健康問題の一因となります。カイロプラクティックの専門家は、姿勢を分析し、問題点を説明することができます。脊椎の健康を保つためには、それぞれの構造的なバランスが保たれていなければなりません。カイロプラクターは、これらのバランスを保つための手助けをするよう訓練されています。
(次回=8月5日号掲載=に続く)
〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。
【石谷ヘルスセンターウェブ】ishitanihealth.com/