Nagano Morita a Division of Prager Metis 日下武「ビジネスのツボ」 第120回
今年もタックスシーズンがやってまいりました。
私のクライアントは企業や個人事業主が多いので、毎年収入が上がったり下がったりします。収入が上がった年は投資や節税の相談、そして、下がった時は経営の相談をされるといった感じで年中、相談に応じています。
お付き合いの長いクライアントになると家族のような関係になっていて、子供の教育の相談も受けることがあります。先日、現在小さな子供がいるクライアントから、「どのような教育をしたら価値のある人材になれると思いますか」という相談を受けました。人間的価値という意味であればかなり難しい相談だと思いましたが、話を聞いているうちに、どうしたらたくさんのお金を稼げる仕事につけるかという意味だということがわかりました。
日本人は昔からお金の話をすると、何か汚いようなイメージがあるようでオブラートに包もうとする傾向があるようです。私は、学校の勉強だけではなくいろいろな経験をしている人が発想力が豊かになり、ビジネスで成功すると思っています。なので、小さい頃から好きなことに本気で取り組むということはすごく大切だと考えています。子供の頃はいろいろな興味を持つと思います。大谷選手など有名選手に感動して、スポーツの選手になることを憧れる子供も多いのではないでしょうか。
お金のことを考えても、有名スポーツ選手になると何億ドルの収入も夢ではないかもしれません。小さい頃からスポーツをするということはプロにならなくても将来にいい影響を与えると思います。
私の周りのビジネスで成功している人たちは、本格的にスポーツをしていた人がたくさんいます。小さい頃から厳しい練習の後の達成感を知ることで、それをビジネスにも当てはめて、辛い時を乗り越えているのではないでしょうか。
このようなことを考えても子供の頃のスポーツをするという経験はとても大切だと思います。ただし、アメリカで習い事をさせようとすると日本よりもかなり高額な気がします。例えばテニスであれば個人レッスンで1時間50ドルほどで、有名コーチなら1時間100ドル以上は当たり前です。フロリダの超有名アカデミーのトップコーチは1時間800ドルという話も聞きます。このような高いレッスン料は普通の家庭には厳しいと思います。お金がなくて習い事を諦めている家庭を考えると子供の習い事への費用を大切な教育費としてタックスリターンで控除対象にするなど、優遇措置がほしいものです。
(次回は3月第2週号掲載)
〈プロフィル〉 日下 武(くさか たけし) Prager Metis CPAs Boston/NJ マネージャー。大手日系食品商社での営業経験を生かし、顧客の立場になって、全体的なビジネス、会計、税務相談を受けている。メーカーからレストラン、リテーラーマで、幅広く顧客を持つ。
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