〈コラム〉目標を達成するために意志力を鍛える 理想の自分の姿とその喜びを強く想像して

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「永野・森田公認会計士事務所 日下武」ビジネスのツボ 第55回

本屋さんに行くと自己啓発や成功に関する内容の本が並んでいます。私はこの類の本を読むのが大好きです。将来なりたい理想の自分をイメージして、それに近づくために短期的な目標に落とし込んで行動していくということが、本に書かれています。その通りだと思い、計画を立てるのがとても上手になりましたが、どうも達成までいきません。

例えば、細マッチョになるという目標設定をします。具体的な行動計画として、酒を控える、朝6時から毎日ジムに通うという行動計画を立てました。本の通りに具体的な目標をたて、短期的な行動計画を作成したにもかかわらず、いつも途中で挫折してしまいます。

最近、心理学博士が書いた本を読んだのですが、とても納得させられました。目標が達成できないのは、意思力に問題があるようです。

ある科学者によると人間の脳には意志力を司る三つの部分があるようです。それは前頭前皮質の上部左側のやる力(ジムに行く)、上部右側のやらない力(酒を飲まない)、中央下部の望む力(細マッチョになる)にわかれます。この脳の部分がうまく働かないと意思決定時に悪魔のささやきに負けてしまい、自分の理想と反する行動をとってしまいます。

対策としてはジムに行かなかった瞬間、酒を飲んでしまった瞬間、なぜ、その意思決定をしてしまったのか、自己観察することが一番効果的といわれています。

大抵は目標が達成の経過中なのに、「1週間続けたから、酒も1杯くらいはいいか」など自分にご褒美をあげてしまうことが失敗の原因になります。「いつでもはじめることができる」という余裕も危ないです。

禁酒する場合を例にとると「明日からはじめるから、今日は飲もう」と思う人の70%は明日も飲んでしまうというのが研究結果で出ています。人間は「未来の自分は理想の行動をとる」と考えるらしいのですが、残念な現実を言うと今日できる事を行動しない人は、明日も行動しない確率がかなり高いようです。

これを防ぐには望む力を強く持つことが必要です。まず目標を達成したすばらしい理想の自分の姿とその喜びを強く想像してください。くじけそうになった時は、「これさえ乗り越えれば、理想の自分になれる」という賢い自分で怠け心を説得してください。それができるようになれば、成功したも同然です。私も今日、この一瞬から意志力を鍛えなおします。一緒に理想の自分になりましょう!

(次回は9月第2週号掲載)

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〈プロフィル〉 日下 武(くさか たけし) 永野・森田公認会計士事務所NJ拠点マネージャー。大手日系食品商社での営業経験を生かし、顧客の立場になって、全体的なビジネス、会計、税務相談を受けている。メーカーからレストラン、リテーラーマで、幅広く顧客を持つ。

ウェブ】www.nagano-morita.com/ Tel:201-363-0050 E-mail:tkusaka@nagano-morita.com 2125 Center Ave., Suite 104, Fort Lee NJ

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