〈コラム〉次に当たるビジネスとは　創造力を最大限に膨らませて行動を

「永野・森田公認会計士事務所　日下武」ビジネスのツボ　第58回

私はクライアントとお話をするのが好きで、ミーティングをするとついつい長くなってしまうことが多いです。最近よく話題になるのが、次はどんなビジネスが当たりそうなのかという話です。

私のクライアントはその業界では成功している方が多く、さらに違う業界での次のビジネスについても常に考えています。これからビジネスを考えていくのはとても楽しいものです。考えていく上で大切なことは情報収集と創造力だと思います。私は会計士という職業柄、いろいろな専門家と仕事をすることが多いので、どういった業界が元気が良い、こんな新しいビジネスがでてきたなど常に情報交換しています。かしこまった会議をするというよりは、例えば、弁護士、不動産、建築士、デザイナー、修理屋さん、広告業の人々とお話を楽しむことによって得るもので、私にとっては、苦労して収集しているものではありません。インターネットや新聞などでも情報は取得できますが、他の人の考えを聞いて意見交換をしながら、インタラクティブに議論していくと面白いアイデアが生まれたりします。

シリコンバレーで新しいものが生まれやすいのは、たくさんのＩＴ企業が競争、または時には協力して、切磋琢磨することにより、結果的にはアイデアを出し合っていることからといわれています。自分の中の常識にとらわれず、創造性を引き出すことも大切です。これから当たりそうなビジネスは、今まで全くなかったサービスや商品だとは限らないと思います。時には前にあったものが復元して流行ることもあります。「昔、流行ったからもうだめ」「誰かがもう始めてると思うから、遅すぎる」などの固定観念に縛られることによって、チャンスを失うこともあります。

私は日本で教育を受けましたが、今から考えると小学校の頃から、周りに合わせるような教育を受けていたような気がします。人と違うことをすれば恥ずかしい、目立つと周りの目が気になる、常識的な行動をしないと空気が読めないといわれる、日本では常識と言葉で、相手の反応を気にする教育があり、それが新しい発想や挑戦を妨げている気がします。その常識の殻を破って、集めた情報、考えから創造力を最大限に膨らませて行動することが、これから当たるビジネスを生んでいくのかもしれません。

皆様の成功をお祈りいたします。

（次回は12月第２週号掲載）

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