〈コラム〉目標達成の一番の近道 必要な情報を収集し、行動する

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「永野・森田公認会計士事務所 日下武」ビジネスのツボ 第74回

先日、ニューヨークで催されたイベントに参加した時に、とても刺激になる出会いがありました。

アメリカ人向けに日本文化を紹介するイベントでしたので、日本人参加者が少なく、小心者の私としてはアメリカ人に英語で話しかけるよりは、日本人を探している状況でした。孤独にイベントを楽しんでいると隣で一人でウーロン茶を手にもったおとなしそうなそうな人が来ました。声を掛けたところ日本人でした。お互い自己紹介をして、相手の方は現在はある会社で経理をされていると聞きました。私も日々数字と向き合っているということで話が盛り上がりました。

それではビールでも飲みましょうとお酒が少し入ると、将来の目標の話になりました。その方は将来は現在、仕事で使用している帳簿ソフトのコンサルタントとして独立し、日本語で帳簿ソフトの使い方の本など出版したいようです。とてもシャイな方だったのですが、その目標を話している時の目はとても輝いていました。

その方のすばらしいところは、すでに行動に移しているところです。現在勤めている会社では副業は禁止されているようなので、週末に知り合いを5、6人集めて無料で帳簿ソフトのセミナーを行ったり、社内新聞に帳簿ソフト使用方法のコラムを書いたりしているようです。

「恥ずかしがりやなのに、人を集めてのセミナーとは大胆ですね」と私がいうと、その人が応えました。出版社で勤めている知り合いに聞いたところ、帳簿ソフトの使用本を出版するには実務経験はもちろん、大きな会場でセミナーをすることや資格など肩書が必要なそうで、本を出版する目標のために肩書を作っているようです。

私のように本を買う側としては、本を出版できるくらいの人だからこそ、そのような肩書があると思っていましたが、その逆の考えもあるのだと興味深く聞いていました。どちらにしても本を出版したいという目標から、どのように行動したら目標が叶うかという情報を収集して、苦手なことも挑戦しようとするその姿勢に刺激を受けました。

よく考えれば受験や就職もそうかもしれません。勉強さえしておけば、狙った大学に入れるわけではなく、学歴があれば、やりたい仕事につけるわけでもありません。早めに目標を見つけてその目標を達成するにはどのような条件が必要か情報収集するのが一番の近道だと思います。

イベントで出会ったその方の本が出版される日をわくわくして待っています。

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〈プロフィル〉 日下 武(くさか たけし) 永野・森田公認会計士事務所NJ拠点マネージャー。大手日系食品商社での営業経験を生かし、顧客の立場になって、全体的なビジネス、会計、税務相談を受けている。メーカーからレストラン、リテーラーマで、幅広く顧客を持つ。

ウェブwww.nagano-morita.com/ Tel:201-363-0050 E-mail:tkusaka@nagano-morita.com 2125 Center Ave., Suite 104, Fort Lee NJ

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