〈コラム〉導院整体センター、鈴木規正「心身整体道場」第16回

0

奇跡は起こる? 自己治癒力、体に「気力」が湧き上がる!

「病気」は誰がつくるのか? 「つくるも・治すも」自分自身です。単純な答えですが、この奥に「癒やし」の真理が隠されています。
細胞や内臓は自分が命令しなくとも活動します。自律神経や経絡に「気」が巡り、全身を刺激したり、成長・消化ホルモンが出たり、代謝・排泄が行われます。あらゆるものを動かす原動力が「気エナジー」です。天上から太陽や雨が地上に降り注ぎ、植物は育ち、動物が生き、人間も生かされています。その基が「気」で、体は気の「受け皿」なのです。だから施術の場は「時間と空間軸が統合、患者自身が持つ強い平癒心、そして天と地のエナジーが融合」されると再生復活効果が生まれます。結果として、(1)体内の毒が無毒に、(2)痛みが消失、(3)細胞分裂の促進、(4)身体の柔軟と若返り、(5)癒やし効果―などヒーリング効果が顕われます。
〈具体的な例〉
Eさん(米国人女性):会計士を定年退職後、文筆家業。サインをする時いつも手首の痛みがあり、「オーソライティス」かもしれない? 病院で「手術はしたくない、薬も嫌だ、時間もお金も掛かる」という。当院で治すことできるか? 来院し質問された。自分も医者もオーソライティスを治すことはできない。もし彼女が本当に治したい、自己治癒力や導院整体に確信を持ち、創造主に全托できるならば、「あなたがあなた自身を治すことができる」。結果は解りませんが、ただ我々はベストを尽すと伝えました。
来院する多くの患者のように、私にミラクル「奇跡」を求めているようです。「見えない力」を確信できない人には奇跡は起こらない。理由は、(1)自己治癒(癒やしの原理)力の発揚は患者自身にある(2)この自然治癒の過程を理解でき(3)平癒への確信を持ち、継続来院ができないと施術も効きません。
理由は、患者が平癒の過程で、これらの不安と直面する覚悟がいるからです。
(A)症状の一時悪化や繰り返し―施術後、痛みの継続やがて平癒する。(例:春は寒暑が繰り返し、やがて夏になる。筋肉には昔の記憶があり「元の生活習慣、仕事の姿勢」に戻ると身体骨格のバランスが戻ってしまう。本人が戻さない努力が大切。(例:維持管理のストレッチ)
(B)「痛みの箇所が変わった」とよく誤解する―患者は主痛(含他箇所)を抱えていますが、最大の痛みが無くなると2、3番手の痛みが浮上したに過ぎません。
診察は、長年の仕事上の悪姿勢で、右肩が低位/前方にねじれ、上腕が肘関節を圧迫、手首関節が転位していました。緩解指圧、整体による骨格・関節調整等の施術。計2回の施術で全く痛み、しびれは無くなり、本人は「ミラクルだ!」と喜んでくれました。
自己治癒力を確信して施術家の努力に感謝しつつ、自分が見えないものに全托できると期待以上のことが起こります。これを奇跡と言います。
(次回は7月6日号掲載)

Nori at NYGoCenter.〈プロフィル〉鈴木規正(すずき のりまさ) 指圧・整体師。「導院整体センター」院長。日本指圧医会/桜医会会員。米国で17年以上にわたって整体指圧を行い、慢性痛(腰痛、肩凝り、膝足痛)などの治療にあたり、また整体治療を通して心身の健康回復をサポートする。自身が開講する指圧教室では450人以上の生徒を育成。

過去の一覧

Share.