指圧・整体とは
体調が悪いから病院に行ったが、検査の結果は、なんともないと言われた。それでも体が重い、だるい、筋肉が硬直する、痛い等の症状が続くことがあります。
東洋医学では、これらの状態を未病といいます。まだ病気ではないが、不定愁訴など体調不良の状態です。レントゲンやMRIなどの検査で現れない症状であり、病気ではないからでしょう。
しかし多くの場合、体が硬直する、歩きづらい、毎日の仕事や生活に支障があり辛い思いをするのが現状です。このような時に、手軽で実力を発揮する自然療法で即効力のあるのが指圧整体なのです。人間の体は正直ですから、悪いところが体の表面(筋肉の状態)に現れてくるのです。ですから熟達した施術師はあなたの背中を触るだけで、筋肉の強い弱い、硬い柔らかい、熱い冷たい等、つまり気の流れ、血液の循環、免疫力など、あなたの体調がすぐに分かります。
また我々の体には自分で治す力があり、指圧による気血水の高揚と、整体による骨格バランスが相乗効果となり、自己治癒力をいっきに高めます。 その結果として、辛い症状をも劇的に緩和することができるのです。練達した整体施術師が、素早く関節のズレや骨格の歪みを診てバランスを回復すると、体の硬直や痛みがなくなり、運動機能が戻ります。こうして即効性のある治療が可能となり予防効果が現れ、いわゆる自分で自分を治す力、自己治癒力が発揮されます。
【最近の事例】
S氏(ウクライナ人男性・40代):フロリダ州からきて来院。長年コンピューターによる配送処理の仕事をしていて、背中の中程、左肩が重くだるい、痛みが時々腰にくる、首を回し辛くなったという症状で、時々仕事を休んだらクビになった。診察をしてみると、背中にものすごい筋肉の硬直があり、しかも体の「Sカーブ」がなくなり、背中から腰にかけて一枚板の形状に硬直をしていた。これでは腰痛になるのは当然。更に肋骨(上半身)や肩の位置(左右)がアンバランスで、その上に乗る首が捻転していた。したがって首が回りづらいのは当たり前の話である。
充分に緩解指圧で体の筋肉の硬直をほぐし、土台である骨盤のズレを元に戻し、全身の骨格の調整を行いました。一度の施術でしたが、かなり良くなり、次回の予約をして喜んでフロリダに帰っていきました。
(次回は5月第1週号掲載)
〈プロフィル〉鈴木規正(すずき のりまさ) 指圧・整体師。「導院整体センター」院長。日本指圧医会/桜医会会員。米国で17年以上にわたって整体指圧を行い、慢性痛(腰痛、肩凝り、膝足痛)などの治療にあたり、また整体治療を通して心身の健康回復をサポートする。自身が開講する指圧教室では450人以上の生徒を育成。
過去の一覧