〈コラム〉受験準備はどうすればよいか

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在米保護者への教育コラム 第2回

駿台 NJ校校舎長 山名健太

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著者近影

日本に帰国するタイミングで、多くの方がお子様の受験を検討されます。多忙な中、いつから、どういった対策をしていけばいいのかと不安な方も多いかと思います。そこで今回は受験勉強に取り掛かる時期と日常生活の過ごし方についてお伝えします。

(1)受験準備は早めに行う
特に難関校を目指す場合は、中学受験では小学4年生から、高校受験では中学1年生から、大学受験では高校1年生から受験勉強に取り組むことをお勧めします。受験をするかどうか未定であっても、週1回でも学習塾に通うなどして、日本の勉強に取り組んでおくことで、未習単元をなくしスムーズに勉強を進めることができます。

(2)現地校・日本人学校の課題にしっかり取り組む
例えば、現地校で宿題を丁寧にこなし、高い成績を維持できている人は、受験勉強においても英語でアドバンテージを持つことが出来るでしょう。日本人学校でも同じことです。学校の課題にしっかり取り組むことは、受験勉強と無関係ではないのです。

(3)国語対策は早急に始める
日本語が話せているから国語の対策はまだ大丈夫だろう、とお考えの方も是非一度国語の重要性についてじっくり考えてみてください。国語ではさまざまな文章に触れることにより、幅広い世界観・論理的思考力を養い、また多くの知識を得ることができます。単に受験で国語の点数を上げるためだけではなく、算数の文章問題、英語のエッセイにおいても役立ちます。さらにいえば、日本人としてのアイデンティティーを確立するため、一生の財産として生きる力を育むためにも役立ちます。

在米期間が長くなると、英語力が伸びていく一方で国語力が低下していく傾向があります。そして、一度低下した国語力を受験の難関校レベルまで引き上げるのには、一朝一夕でどうなるものではありません。国語が極端な苦手科目にならないよう、家では日本語で会話をすること、日本語の本を読むこと、毎日漢字の練習をすることなど、国語力を維持する取り組みをしましょう。

(次回は9月第3週号掲載)

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