〈コラム〉膝の痛み―膝蓋軟骨軟化症とは 特徴と原因(3) 関節のズレや骨の変形で引き起こされる

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第106回

Female medical skeleton legs in running pose前回(8月8日号掲載)に続き、膝蓋(しつがい)軟骨軟化症の特徴と原因について紹介します。これまでに挙げたほかにも、膝蓋軟骨軟化症を誘発する要因がいくつかあります。
まず膝の関節のズレや骨の形の変形や老化により引き起こされます。関節のズレや骨の変形により、膝に掛かる負荷が均等に分散されず、特定の箇所に負担が集中するようになります。「X脚(内股)、またはO脚である」、「膝蓋骨の形が悪い」、「膝蓋骨が通常よりも高い、または低い位置にある」、「膝蓋骨が内側を向いている」、「膝蓋腱が長い」などの要因が、膝蓋骨への負担を増大させ摩耗を早めます。こうした異常は、生まれつき見られる「先天性」のものと、生活習慣などによって後から発生する「後天性」のものがあります。
次に「不自然な歩き方」も大きな要因の一つです。つま先が内側を向いた状態で地面を蹴ったり、ハイヒールを履いて膝が曲がった状態で歩いたり、坂道やぬかるんだ道など不安定な道を歩くといった行為は膝に負担をかけます。アスファルトなどショックを吸収できない硬い地面を長時間走行するのも良くありません。
この膝蓋軟骨軟化症を防ぐには、関節軟骨に栄養をもたらすようにすることです。よく知られているグルコサミンなど関節に栄養を補給できるようなサプリメントを補給します。さらに太もも前面の筋肉「大腿四頭筋」の筋力を補うことです。もちろん、それに伴い関節のズレを正し、筋肉のバランスを回復させ、関節機能を正常に戻すようなカイロプラクティックの治療は特に効果的です。
それに加え、理学療法、低周波や超音波治療で関節内の異常にも働き掛けると早期回復が期待できます。上記のような膝の症状をお持ちの方はこうした治療ができるカイロプラクティック医に診てもらうことをお勧めします。
(次回は9月12日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷カイロプラクティッククリニック院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞

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