〈コラム〉北米伊藤園企画「なるほど相談室」第14回

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今月のテーマ「アメリカの歯科」

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回答者 いしばし歯科 石橋香也子 歯科医師
 ニューヨーク大学歯学部卒業。ルーセラン・メディカルセンターにて一般歯学の臨床研修課程修了。

Q:こちらに来て、アメリカ人が“歯並び”と“歯の白さ”にとてもこだわるということに驚きました。何か理由があるのでしょうか…。
A:アメリカでは国民歯科保険がないので、民間会社による歯科保険が利用されていますが、保険がない方は未だに多いです。会社から歯科保険がでない方も多く、プレミアムの保険料を払わないと個人では保険に入れませんから、日頃からの歯科予防は重要という考えが浸透しており、”歯並び”や”歯の白さ”のこだわりが起きていると思われます。また、綺麗な歯並びと白い歯というのは、いい保険を維持できるステータスの人だと思われる社会的背景もあります。
Q:一般的に、歯の治療はとても高額なうえ、保険がきかないことが多いのですが、どうしてですか?
A:日本の国民健康保険と異なり、患者さんが民間会社で健康保険とは別に歯科保険を準備しなくてはなりません。歯科保険次第でかかる事のできる歯科医が異なり、治療内容や自己負担額は千差万別となっていきます。矯正、インプラント、セラミックのクラウンや奥歯の白い詰め物などは、日本でも保険診療ではなく高額となりますが、アメリカの保険によってはこれらがカバーされる事もあります。アメリカのほとんどの保険は検査、レントゲン、クリーニングなどは自己負担が0%ですので、定期的にクリーニングをされることをお勧めします。
Q:3歳の娘がいます。アメリカでは小さいうちから、歯のクリーニングをするなど、メンテナンスをすると聞きます。実際に、何歳位からそれらのサービスを受けられるのでしょうか。
A:アメリカ小児歯科学会では、初めの歯が生えたころから1歳の誕生日前までに検診を受けることを勧めています。遅くとも乳歯の奥歯が生えていたら歯医者で検診をうけましょう。その際、歯だけではなく歯茎や舌など口腔内異常がないか調べ、歯磨き指導などをご両親に説明しますので、ぜひ定期的に歯医者に行くことをお勧めします。
(次回は4月第4週号掲載)

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