貯蓄額 攻めの節約で増やしてみよう
貯蓄額を増やすには、毎月の定額貯金に加えてお金の節約が大切になってきます。節約といって思い浮かぶのは、電気をこまめに消すことやスーパーマーケットをはしごするなどの細かなテクニックに目がいくのではないでしょうか? このような節約は、とても労力がかかる割には節約効果は小さく、節約そのものが長続きしなくなってしまうかもしれません。
そこで、私がおすすめしたい節約は、効果をしっかりと出す「攻めの節約」です。これは、食費などの変動費ではなく、住居費などの固定費の節約です。固定費などの大きなお金の節約に一度取り組んでしまえば、その後長い間、節約効果が続きますのでとても効率的に節約でき、貯蓄額も増やすことができます。
たとえば、家賃の場合ですが、たとえ引っ越し費用がかかったとしても見直しの余地は十分にあると思います。まずは、エリアの移動を考えてみましょう。少し場所を変えることで、家賃を下げて同水準の家を借りることができるかもしれません。現在仮に12万円の家賃だとして、25%カットの9万円にできれば、引っ越し費用が15万円かかったとしても、その15万円は5カ月で回収することが可能です。毎月3万円を自動的に節約することができるようになるのです。
車の駐車料金や毎月の固定電話、携帯電話、インターネットの接続費用なども検討してみるとカットできる可能性があります。みなさんもぜひ、減らせる項目がないか、毎月の支出額をもう一度洗い直してみてくださいね。
(次回は2月2日号掲載)
〈プロフィル〉泉 正人(いずみ まさと) ファイナンシャルアカデミー代表、金融学習協会理事長、神戸夙川学院大学客員教授。経済入門から資産運用までの幅広いファイナンシャル教育を行う。受講者が18万人の「お金の教養」=写真=プログラムをニューヨークでも開催。http://us.Financial.ac