ゆき姐のHappyに生きまっしょい! 第29回目
まだまだ残暑が厳しい日本ですが、NYの皆さまいかがお過ごしですか?
ほんとにいつまでも暑くて参っているところに、NYから清々しい男性がやって来てくれました。そう、このウイークリー・ビズの社長、高橋兄さんです(って、私の方がうんと上ですが、いつも、「兄さん」と呼んでいるので)。アジア出張の最後に日本にやって来て色々仕事をこなしている合間に会いに来てくれたのですが、彼も、「日本は湿気があるから余計にこたえますねえ」と、吹き出る額の汗をふきながら言っていました。
私が今、月曜日から木曜日まで毎朝生放送でやらせてもらっているテレビ東京の『7スタLIVE』という番組を見に来てくれたのですが、番組終了後、出演者の皆さんと記念写真をパチリ。その後お昼に美味しい天丼を食べようとタクシーに乗って六本木に向かいました。と、兄さん、「やっぱ、日本ってすごいですよね。こういうこと、NYじゃあり得ませんもんねえ」と大感激。天丼を食べに行くから? いえいえ、タクシーに乗った途端に運転さんが、「クーラーの温度はこれで大丈夫ですか?」と聞いてくれたからなんです。「NYのタクシーでこんなこと聞いてもらったことありませんもんねえ、日本人ってすごいですよねえ」と感心しきり。「でも、クーラーの温度を聞いてもらえるのは嬉しいけど、ちょっとお客に対して過剰にへりくだる人もいて、かえって疲れることってない?」と兄さんに聞いてみると、「それは確かにありますね。ホテルのボーイさんが、『お客様のお部屋のカギをお持ちいたしますので、少々お待ち下さいませ』なんて言うんで、カギ持って来るんでちょっと待っててくださいでいいじゃん、って思っちゃいましたもんねえ」ですって。
日本で生まれ育ち、40半ばからNYで暮らすようになった私なんぞ、NYの銀行の窓口で並んでいて係りの女性に、“Next!”と呼ばれたときには、「客に向かって、次っ!かよ」と面喰いましたが、そのうち慣れて、今じゃNYの方が気楽でいいなと思います。でも、できれば両者を混ぜて2で割ったくらいがいいよね、が兄さんと私の同感意見でありましたが、いかがなもんでございましょう。
(次回は10月6日号掲載)
(プロフィール)兵藤ゆき(ひょうどう ゆき)深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに、1982年テレビ界に進出。96年長男誕生後、夫の留学先であるNYで子育てを中心に生活。現在は、NYと日本を行き来し活動中。NYで見た参考になる子育てをまとめた本「子どもがのびのび育つ理由」など著書多数。新刊、NYでの英語体験を漫画とエッセーでまとめた「これで英語がちょっとできるようになりました。」(アスコム出版)も好評発売中。現在、テレビ、ラジオ、執筆などで活躍する傍ら、NYでの子育てや異文化体験の講演依頼も多数あり、全国に出向いて行っている。ストレスフリーをテーマにしたインナーなどのブランド「ゆきねえインク」を立ち上げ、デザイナーとしても活躍中。小学校英語準認定指導者資格、チャイルドコーチングアドバイザー資格、ペット介護士資格、各種洋裁正教員資格を有する。