「永野・森田公認会計士事務所　日下武」ビジネスのツボ　第12回

皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
2013年が始まりましたが、皆様は今年の目標を立てられたでしょうか。
私は学生時代から、毎年の目標を立てるようにしています。今を思えば、第一志望の大学を英語で落ちた私が大学３年生の時に立てた目標が、海外留学でした。動機はシンプルで、“人生一度だけだから、世界を見てみたい”ということでした。
大学時代、サッカーに明け暮れ、アルバイトの収入は少なく、周囲の人には「叶わぬ夢だから、やめときなさい」と止められました。何を言われてもまずは行動と思い、本屋さんでガイドブックを買いました。まず、留学初心者向けのニュージーランドを調べ、語学学校にＦＡＸで連絡してみました。そうすると、しばらくして学校から料金表やアプリケーションなどが送られてきました。海外から手紙がきた！　そんなやり取りだけで興奮したのを覚えています。
費用は予想通りかなりの金額でしたが、モチベーションは高まり、具体的なことが分かったので、夢ではなく目標に変わっていました。大学４年生の時は英語教材を大学の図書館で借りながら、昼は家庭教師を３つ掛け持ち、夜はバーテンをして資金を貯めました。教え子たちは私の学校より偏差値の高い高校や大学に合格したので、過去の勉強不足に後悔しながらも、おかげで資金を貯めることができました。
大学卒業と同時に留学し、３カ月で語学学校を卒業し、バックパッカーズ生活で度胸も付きました。この留学体験で外国で就職することに興味を持ち、ニュージーランド留学を早めに切り上げ、ビジネス英語を学ぶために次の目標をイギリスに定めました。私にとって世界を舞台にして働くということは、わくわくするような目標でした。留学準備は経験済みなので、やり取りもスムーズに行き、１年間のイギリス留学ができました。物価が高く、皿洗いをしながら学費を払いましたが、イギリスの英語検定も取得できました。そして、日本帰国後、ニューヨークの貿易会社に内定を受け渡米しました。
目標を達成するには行動を継続することだとよく聞きます。そのとおりだと思いますが、自分自身がわくわくできる大きな目標を持つことが、継続のコツだと思います。海外留学が目標だった私も海外生活が15年になりました。皆様の目標が１日でも早く叶えられるようお祈りいたします。（次回は２月９日号掲載）

（「WEEKLY Biz」2013年１月12日号掲載）

〈プロフィル〉　日下　武（くさか　たけし）　永野・森田公認会計士事務所ＮＪ拠点マネージャー。大手日系食品商社での営業経験を活かし、顧客の立場になって、全体的なビジネス、会計、税務相談を受けている。メーカーからレストラン、リテーラーまで、幅広く顧客を持つ。【ウェブ】www.nagano-morita.com/　Tel：201-363-0050　E-mail：tkusaka@nagano-morita.com　2125 Center Ave., Suite 104, Fort Lee NJ
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