雇用による永住権申請審査待ちリストの閉鎖
米国労働局発行のビザ広報2009年4月号によると、全世界出身者の雇用による永住権申請の第三優先枠の審査待ちリストが03年3月まで逆行しました。つまり、03年3月以前に労働認定書を申請した申請者のみが、現在永住権申請審査の対象になるということです。また09年5月1日には、全世界出身者の第三優先枠での永住権申請の審査がいったん締め切られました。これは第三優先枠該当者による永住権申請が殺到したことによります。第三優先枠での申請者の永住権申請審査待ちリストは、次回の審査が始まる09年10月、政府の10年度会計年度開始までいったん締め切られます。審査待ちリストは秋ごろに前進したり後退したり、本年のように次回の政府の会計年度初めまで締め切ることもあります。
また21世紀米国競争力条例(向こう6年間有効)により、多くの申請者がH―1Bビザや2年間有効の労働許可証、またI―140移民労働者申請の条件付きプレミアム審査申請の対象となります。
移民局によるフォームI― 90申請(永住権の切り替え申請)についての新たな手順と申請先
永住権の切り替え、差し替え、また訂正申請用のフォームI― 90の新たな申請先住所が移民局から発表されました。フォームI― 90は、サポート書類と共に指定のアリゾナ州フェニックスのロックボックスへ送付してください。この情報は移民局のウェブサイトにはまだ紹介されていません。
09年4月29日から郵送によるフォームI― 90は、以下の住所へ送付してください。
郵便による送付先
USCIS
P.O. Box 21262
Phoenix, AZ 85036
宅急便やその他のクーリエ便 (FedEXやUPS)による送付先
USCIS
Attn: I-90
1820 Skyharbor Circle S., Floor 1
Phoenix, AZ 85034
5月28日までに旧申請住所へ送付されたフォームI― 90は、移民局によりフェニックスのロックボックスへ転送されます。
フォームI―90申請では、指紋採取手続きに備えて、永住権の写しやその他必要なサポート書類を添付し送付する必要があります。書類送付の不備は申請の遅れや却下の原因となります。
新規H―1Bビザ申請はまだ受付中
09年5月、2010年会計年度(FY2010)開始のH―1Bビザの枠数が2万件ほどまだ残っているとのことです。4月の終わりに移民局は、6万5000件のH―1Bビザ枠に対し4万5000件の申請を受領したと報告しています。さらに移民局は、修士号以上を対象としたH―1Bビザの2万件の枠数分の申請を既に受領したと発表していますが、修士号以上のH―1Bビザケースも学士号対象のH―1Bビザケースも本年度の全枠数に達するまで受け付けを継続すると発表しています。
(弁護士:リチャード A. ニューマン)
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過去の一覧
(「WEEKLY Biz」2009年5月29日号掲載)