〈コラム〉「街の魅力」と「空室率」には大きな関係性 驚異の低さが「街の魅力」を象徴

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タイチ不動産「不動産と住まい事情あれこれ」第44回

皆さま、突然の質問ですが、ニューヨーク州全体やマンハッタンのアパートにどれだけ空き部屋があるかご存知でしょうか。マンハッタンの家賃は海外や米国の他の州から来た人たちにとって驚きの高値の価格です。また、需要過剰でアパートを探そうと思って、とても大変な思いをされた方も数多くいらっしゃったと思います。では、一体なぜこの経済状況下で、マンハッタンのアパート空き部屋は増え続けているのでしょうか。
ニューヨーク、マンハッタンエリアでの空室率(およびアパートの空き部屋率)が最も低いエリア1位は、なんとチェルシー(West 14th st 〜West 30th st)でおよそ1・20%です。続いて、ソーホー/トライベッカエリアで約1・23%、そしてマンハッタン全体でも約1・84%と驚きの低さです。不況が続きアパートの家賃が少し下がり、空室率が少し上がったところで、空室率は依然1%台と、常に高い入居率を保っています。この数字はまさに人をひきつけて止まない街、ニューヨークだからこそ可能な数字ではないのでしょうか。
日本と米国を比較すると、空室率は関東地方(東京)が約16%、関西地方(大阪)では約24%(全国賃貸住宅新聞調べ)と、マンハッタンの数字がいかに低い数値(空室率)かがお分かりいただけます。
ニューヨークの中でも、最も空き部屋が少ないチェルシーの平均家賃はStudio約2100ドル〜、1BR約2900ドル〜、2BR約4300ドル〜。これだけ空室が少ない賃貸マーケットだからこそ、これだけ高い家賃値にも納得がいくのではないでしょうか。
ニューヨークのアパート空室率が低いことは、やはり街自体に活気があることが、人々をひきつけている理由の一つとしてあるのではないでしょうか。さらには人々のエネルギーが街をさらに活性化させている街でもあります。このように、「街の魅力」と「空室率」には大きな関係性があることが分かります。空室率は街の魅力やエネルギーを測るモノサシの一つであることは間違いないでしょう。   (タイチ不動産 高島)(次回は8月第3週号掲載)
〈記事提供〉タイチ不動産 228 E 45th St. Suite 1800, NYC TEL:212-983-7000 www.taichirealty.com 短期アパート:www.thevillagehouse.com

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