米国移民局(USCIS)は1月28日、2023年度(2022年10月1日~2023年9月30日)の新規H-1B就労ビザの申請登録の受け付けを東部時間3月1日正午から開始し、3月18日正午に締め切ると発表しました。なお、こちら特定の新規H-1Bに対してで、H-1Bビザ保持者が現H-1Bビザのもと、転職する場合や同じ会社から延長申請する場合は登録申請の必要はありません。
新規H-1Bビザ申請における雇用主(または代理人)はmyUSCISアカウントを通して登録に関する情報を記入した上で、登録費用にかかる10ドルを支払い、オンライン提出することで新規H-1B登録が完了致します。尚、雇用主は同時に複数の新規H-1Bビザ申請者(受益者)を登録することができます。登録が完了すれば、確認番号が発行され、それぞれの雇用主に送付されてきます。なお、登録者がH-1Bの年間発給数以上になれば、無作為の抽選が実施され、それぞれの雇用主に当選発表がmyUSCISアカウントに送られます。
当選者は、2022年4月1日から新規H-1Bビザ申請を米国移民局へ提出することができます。雇用主による新規H-1Bビザ申請は、H-1Bビザ抽選で当選された申請者のみに対して行うことが可能です。昨年までを例にすると、移民局への申請締め切りもありますので、実際に申請する場合は、早めの申請書類準備が求められます。
尚、新規H-1Bビザ申請の一部となる労働条件通知(通称:Labor Condition Application)は、特定の場所における特定のポジションに対し、米国労働省による職業雇用統計にて一般賃金が定められており、その一般賃金額に対して、スポンサーとなるアメリカの会社(雇用主)が、その指定金額同一もしくはそれ以上を支払うことを誓約するものです。従って、新規H-1Bビザ申請の準備を進めていく上で、勤務先と給与予定額を確実に把握する必要はあります。
最後に、新規H-1Bビザ申請費用について基本的なものを簡単に下記ご案内いたします。
●特急審査費用(新規H-1Bビザ申請の審査を早めるオプション Premium Processing fee):2500ドル
(移民局が、当オプションの一時停止を発表しない限りご利用できます)
●申請費用(Filing fee):460ドル
●米国労働者トレーニング料(American Competitiveness and Workforce Improvement Act of 1998 fee):750ドル(雇用主における従業員が25名以上の場合には1500ドル)
●詐欺防止調査料(Fraud Prevention and Detection Fee):500ドル
その他、会社の従業員構成等によっては別途費用がかかるものもあります。
昨年度の登録に対してはこれまで合わせて3回の抽選が実施されました。今年はどれほどの登録数に及ぶか予想は難しいですが、弊社では、引き続き、皆様にこのトピックに関する最新情報を、随時報告できればと考えております。
※本記事は2月時点に発表された内容で、この記事が皆様に読まれている頃には異なる状況となっている可能性もございますこと、ご了承ください。
(次回は4月第3週号掲載)
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