ヒマラヤ聖者、ライフマスター ヨグマタ相川圭子の変容への旅（57）
021年３月ＢＳ─ＴＢＳ収録の一コマ
ある方が、自分はネガティブだというのです。物事を否定的に考えてしまうということです。
このコロナ禍のなか、不安から世の中を暗く考えてしまいがちです。人は何に対して暗く考え、不安に考えるのか、何がそうさせるのでしょうか。その方はいい仕事を持ち、仕事も順調であるのに、どうして否定的に考えてしまうのでしょうか。容姿も、普通以上に恵まれているというのにです。
それは育った環境や友達が否定的であったのかもしれません。小さい時に傷ついたのかもしれません。運命的なものがあったのかもしれません。
セルフイメージが低いのだと思います。自分を責めたり、環境を責めたり、長い間、そうした心の使い方をしてきたのかもしれません。
多くの人は、どのような心の使い方をしているのか、自分で気づかないものです。何についても否定的である、多くの人がこういう心の使い方をしています。周りと自分を比較しています。自分の中にないものを発見して悲しくなったり、相手に嫉妬を感じたり、うらやましく思ったり、それは子供の時の心の使い方です。
自分が満ちた感覚であると、相手にやさしくできるのです。母親は、子供が一番であり、無償の愛を捧げます。子供がムズがれば自分が眠くても、寝ないでお乳を上げたり、おむつを取り替えたり、自分が食べることより子供を養い面倒をみます。常に子供を守ろうとします。無償の愛を捧げていきます。そのことが喜びであるのです。人の中にこうした心があるのです。
しかし、誰もがそうした心を育むことを忘れ、自分を守り、自己防衛をしています。そしてまた傷つけられて、自分を信じず、人も信じなくなり、さらに自己防衛の心になります。
自分を愛します。そして人を愛します。自分の中の満ちているものに感謝すること、また相手のいいところを見ること、そして心が平和になるような心の使い方をします。いやなこともそれから何かを学ぶことができます。自分に気づきがもたらされます。自分を信じ、相手のよいところを信じます。
自分を許し、相手を許す、寛容な心を育む機会をいただいています。
人が成長できる機会がたくさんあります。いまだ未完成であること、神は人をそのように作り、成長できるスペースを与えてくれています。自分を信じます。心ない人の傷つける言葉や、傷つける環境があったとしても、自分の命の働きを尊び、また自分のよいところに感謝するのです。
すべてが学びのために与えられていることに感謝をします。それは素晴らしい、成長の機会です。生きることは素晴らしいのです。
（次回は４月24日号掲載）
〈筆者紹介〉
ヨグマタ 相川圭子（あいかわ・けいこ）
世界初の女性ヒマラヤ大聖者。標高5000メートルを超えるヒマラヤの秘境にて死を超える修行を重ね、神我一如に長い間とどまる最終段階のサマディに到達し、究極の真理を悟る。世界平和と真理の証明のためにインド各地で計18回公開サマディを行い、その偉業はインド中の尊敬を集める。2016年６月より３回国連本部で平和のスピーチを行う。現在、世界各国で法話と瞑想秘法伝授を行っている。17年４月よりＴＢＳラジオにて生き方を語る。
