ヒマラヤ聖者、ライフマスター ヨグマタ相川圭子の変容への旅(62)
すべての生き物には守る働きがあります。
人にもそれは備わり、心身のバランスを取り戻そうとする力があります。それらの働きの一つが症状として示されます。もちろんそれは良くなるための症状なのですが、戦う姿でもあります。そして表面的にバランスを取ることに終始しています。自己を防衛し、痛みを和らげて生きるのです。それは無意識に行われています。体の痛み、心の痛みがそれなのです。
例えば怒りは、叫ぶことで滞ったエネルギーを発散させて、バランスをとっているでしょう。悲しみは泣くことでバランスを取ります。それぞれの感情は必要があって起きているのです。こうした自己防衛のバランスのとり方が、過去に刻み込まれた記憶の体験をもとに、複雑に複合的に起きているのです。それが心身の歪みの癖になり、エネルギーを消耗し、鎧を作っていっています。
人は入る感覚の刺激で目、耳、鼻、口、皮膚の五感で何かを感じ取り、その刺激は心に伝えられ、感情が動き、心が動きます。これは生きるのに必要なことですが、常に振り回され、さらには過敏になったり、鈍感になったりするとやがて苦しみを作り出します。いろいろな感覚の刺激にリアクションして、その残骸がストレスとして心に蓄積されるのです。人の心の奥には過去生からのさまざまな体験が記憶されています。それに起因して外からの刺激で心が動き欲望となり、さまざまな変化となって苦しみを呼びます。バランスを崩していくのです。
もっと根本的なバランスのとり方をして進化します。ヒマラヤ秘教の実践の教えは究極のバランスを作り出し、本来の自然の働きを取り戻します。
ヒマラヤ聖者は修行で、体の仕組みを観察して、そのからくりを悟りました。心身を浄め、深い瞑想から究極のサマディという最高の意識状態を完成させて、究極の真理となり、真理を悟ったのです。私たちの本質のクオリティがなんであるかを悟ったのです。
今まで人間は幸せになるために、モノや知識を豊かにしてきました。しかし今なお苦しみを逃れてはいません。心と体は常に変化して、欲望に振り回わされ、感情に振り回されています。あなたの中にある永遠不滅の存在、純粋意識につながるのです。まず意識を覚醒させます。心の源にある意識です。心を浄化することで、その意識が覚醒します。私はそれを手伝っています。あなたへのヒマラヤ瞑想秘法伝授です。そのことであなたは本当に自由な人になれるのです。
(次回は7月3日号掲載)
〈筆者紹介〉
ヨグマタ 相川圭子(あいかわ・けいこ)
世界初の女性ヒマラヤ大聖者。標高5000メートルを超えるヒマラヤの秘境にて死を超える修行を重ね、神我一如に長い間とどまる最終段階のサマディに到達し、究極の真理を悟る。世界平和と真理の証明のためにインド各地で計18回公開サマディを行い、その偉業はインド中の尊敬を集める。2016年6月より3回国連本部で平和のスピーチを行う。現在、世界各国で法話と瞑想秘法伝授を行っている。17年4月よりTBSラジオにて生き方を語る。