薬の過剰摂取による死亡を防ぐための薬が、処方箋なしで購入可能に

約50ドルほどのナロキソン剤「Narcan」

ニューヨークのビル・デブラシオ市長は７日、ドラッグなど依存性のある薬の過剰摂取による死亡を防ぐための薬が、市内の数多くの薬局で処方箋なしで購入できるようになったことを発表した。

これは、薬の過剰摂取による死亡率が2010年から14年にかけて56％も急上昇したことを受けての措置。

鎮痛剤のオピオイド薬は多量に摂取すると昏睡（こんすい）状態や呼吸困難を引き起こし、死亡することがある。この薬に対して効果があるのは「Narcan」と呼ばれるこのナロキソン剤だが、既にライト・エイド（Rite Aid）や、多数の個人薬局で販売されている。ＣＶＳでも今月末から入手可能となる。
２回服用分で約50ドルほどの販売価格で、薬剤師が店頭で使い方を指導する。

「Narcan」は訓練を受けたプロのみが扱う薬として06年から使われたもので、スタテン島では近年、警察官もこの薬剤が入ったキットを携帯するようになっていた。