「銃の蔓延は国家の恥辱」が題
米紙ニューヨーク・タイムズは5日付で、「銃の蔓延(まんえん)」と題された社説を1面に掲載した。その中で「フランスや英国など各国が銃を厳しく規制しようとしている中、米国では政治家と名乗る殺人者たちが銃の市場を作り上げ、有権者がそれを可能にしている」「人を残虐な方法で迅速かつ効率的に殺せるようにと設計された武器を一般民衆が購入できる状況、これは非道徳的であり、国家の恥辱だ」と厳しい口調で批判し、特定の武器や弾薬を違法とすべきであると主張した。
銃乱射事件を受けて発表
これは3人が死亡、9人が負傷したコロラド州での事件と、14人が殺害され21人が負傷したカリフォルニア州での銃乱射事件を受けて発表されたもの。同社が社説を1面に掲載するのは1920年以来95年ぶりとなる。
同紙の編集発行人であるアーサー・サルズバーガー・ジュニア氏はメディアに対し「デジタル優勢の時代になっても、新聞の1面が人々の注意を喚起するパワーは大きい。私たちは今日、銃による被害を食い止められないことへのいら立ちと苦痛を、はっきりと目に見える形で世の中に提示したのだ」と語った。