「靖国問題」を日本の戦後の歴史観と交え解説
ニューヨーク歴史問題研究会は8月28日、「靖国問題とは何か(II)―日本古来の慰霊の文化と、外交問題化への遠因―」をテーマに第28回例会を開催した。
同会会長の高崎康裕氏が講師を務め、日本で議論されている「靖国問題」について、日本の戦後の歴史観と交えて解説した。
会の冒頭で、高﨑氏は法華経の一説「衣裏宝珠」を用いて、戦後の日本の唯一の宝は靖国神社に残在すると話した。また、戦後の日本人は権利ばかりを主張するようになってしまったが、唯一残っている「献身、自己犠牲」の精神をまつっているのが靖国だと力説した。
また、日本と連合国との歴史認識の違いなどを分かりやすく説明した。会の後半には、靖国神社にまつられている遺族への手紙が紹介され、日本人の献身性や自己犠牲といった心にも触れ、会場では感極まる人もいた。
質疑応答では「日本はこれからどのように世界に自国の歴史認識を発信していけばいいのか」という問いに対し、インターネットなどを利用してより多くの人に知ってもらうことが大事だと答えた。
会の終わりは拍手に包まれ、参加者の充実感を感じることができた。
同会の活動の詳細はwww.nyrekishikenkyu.org参照。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2014年9月6日号掲載)