この先の100年も日系社会の“拠り所”に
在ニューヨーク日本国総領事・大使公邸において10日、ニューヨーク日系人会(JAA)事務局長の野田美知代氏に対する在外公館長表彰式が行われた。
野田美知代氏はJAA事務局に28年勤続、同会の各種行事などを通じ、ニューヨーク近郊における在留邦人・日系人の福祉向上、教育・文化活動の促進に尽力し、日米友好親善に貢献した。公邸には、野田氏を支えるスタッフや家族・友人ほか多くの来賓が集まり、和やかな雰囲気のセレモニーとなった。
JAAの活動は1980年代には限定的であったが、野田氏の尽力で、90年代半ばから社会福祉に重点が置かれ、医療・福祉・移民法などの専門家による相談室が定期的に開催されるようになった。現在、敬老会は100人前後の規模となり、開催頻度も月2回に増加。外出できない一人住まいのシニアへのランチデリバリーも開始した。野田氏は会館の規模拡大にも尽力し、現在は設立時の2倍以上の5000平方フィートとなった。
2005年には高齢者問題協議会をJAA内に設立。在留邦人・日系人の声に熱心に耳を傾け、高齢者のニーズに応じた活動を展開。07年にはJAA創立100周年記念行事の一環として、秋のシニア・ウイークを開催、春のサクラ・ヘルス・フェアとともに健康・文化・社会福祉促進に関わる毎年の恒例行事として定着した。
表彰を受け、野田氏は「JAAのルーツは“助け合い”。日系人同士で助け合いながら100年以上活動してきた団体。スタッフや家族、ボランティアの方々の思いに私も育てられたと思っている。この先の100年も日系コミュニティーの人々が安心し
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年2月21日号掲載)