〈Topic〉「WASHOKU 〜Beyond Sushi〜」和食テーマにした日米合作ドキュメンタリー映画

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LAとNYで劇場公開

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撮影中のすずきじゅんいち監督(左)

和食をテーマにした日米合作映画「WA-SHOKU 〜Beyond Sushi〜」(邦題:和食ドリーム)が米国でも劇場公開する。同作は世界中に和食が広がっていく過程で大きな役割を果たした和食のプロらの情熱の物語を取材したドキュメンタリー映画。監督はすずきじゅんいち氏で、製作は米国本土における初の日本語テレビ放送局として、1971年にロサンゼルスで開局した「United Television Broadcasting Systems, Inc.(UTB)」が手掛けた。10日から16日までロサンゼルスで上映された後、ニューヨークで24日から30日までの期間、毎日5回ずつ上映される。

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広がり続ける和食文化の背景

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「Nobu」の刺し身

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「Katsuya」の寿司

欧米にとっては異文化であったはずの和食が世界中で受け入れられるようになった背景にはどのようなドラマがあったのか。2013年にユネスコ無形文化遺産に登録され、今や国境を超えて広がり続ける和食文化。その背景を探るため、同作品では現在91歳の共同貿易会長の金井紀年氏をはじめ、京都「菊乃井」の主人・村田吉弘氏、フレンチシェフのジョエル・ロブション氏、世界中で日本食レストラン「Nobu」シリーズを経営する松久信幸氏、ハリウッドのセレブリティーが訪れる日本食レストラン「Katsuya」の上地勝也氏など、世界で活躍する日本食や日本食材のプロを取材。
また、和食文化のさらなる発展や、和食が今後たどるであろう未来像について、静岡文化芸術大学学長・熊倉功夫氏、京都大学・伏木亨教授、国士舘大学・原田信夫教授、内閣府特命担当大臣・稲田明美氏などの専門家も出演し、それぞれの見識を述べており、多角的な視点から和食文化を考えることができる作品となっている。

和食文化育てた共同貿易会長・金井氏
金井氏は、50年ほど前に日本から寿司(すし)ネタを空輸し、「いつしか必ずアメリカ人もにぎり寿司を食べるようになる」という未来像のもと、和食の魅力をアピールし続けてきた。良いネタが全米に流通しなければ米国では和食文化は育たない、という信念のもと、金井氏が切り開いた米国での和食文化の未来は、国境を超え、全米の和食職人や、日本食レストランの関係者、食品流通業者に受け継がれ、裾野を広げ続けている。
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同作品は「iTunes(アイチューンズ)」を通じて10日から日米同時配信、5月11日からは全世界配信の予定。ニューヨークでは4月24日から30日に「Cinema Village, New York」で上映される。日本で、テアトル新宿(東京)をはじめ、シネマート心斎橋(大阪)などを含む全国13都市で4月中旬から順次上映する。

 

 すずきじゅんいち 映画監督・映画プロデューサー・シナリオライター。東京大学文学部卒業後、日活に助監督として入社。フリーランスとして世界中で活 躍。これまでに24本の長編映画を監督し、12本の映画をプロデュース、15本の映画シナリオを執筆してきたほか、テレビドキュメンタリーの演出なども数 多く手掛ける。マウイ映画祭観客特別賞、日本映画批評家大賞、山路ふみ子文化賞等などを受賞。立教大学、東京工芸大学で講師を勤めた経験があり、現在 ニューヨーク大学院映画学科客員研究員。フイルムヴォイス株式会社取締役、ワック株式会社取締役。

 

★NY上映情報★

■期間:4月24日(金)〜30日(木)
■劇場:Cinema Village(22 E 12th St, bet University Place & 5th Ave, NYC)
■上映スケジュール:午後1時、3時5分、5時10分、7時15分、9時25分
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【作品公式サイト】
washoku-film.com(英語
www.washokudream.jp(日本語

 

★10組20名様に劇場鑑賞券★
「WA-SHOKU 〜Beyond Sushi〜」の劇場鑑賞券を10組20名様にプレゼント。
ご希望の方は、氏名・住所・Eメールアドレスをお書きの上、ウィークリー・ビズ編集部(editor@nybiz.test)宛にご応募ください。
締め切り:4月20日(月)
※当選者にのみEメールでご連絡いたします
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年4月18日号掲載)

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