体験談(1)
今年3月、ニューヨークのソーホーに米国初の旗艦店、ショールームをオープンした寝具メーカー「エアウィーヴ(airweave)」(本社・東京)。今号から2週にわたり、その寝心地を実際に体験した本紙発行人と共に“睡眠の質を高める”エアウィーヴの魅力に迫る。
売り上げ115億円のヒット商品
2007年の販売開始以来、日本国内で急成長を続け、この3年で10倍の115億円を売り上げた「エアウィーヴ」のマットレスパッド。価格は標準品でも6万円後半と高めだが、東京の新宿・伊勢丹本館では月200枚も売れているというヒット商品だ。現在、日本国内に100以上の店舗を展開、中国やシンガポールにも進出。欧米へのさらなる店舗展開を視野に入れて、ニューヨークに進出した。
米マーケットでの秘策
柔らかいマットが主流の米国に、寝返りが打ちやすく、腰への負担も少ない高反発マットで挑んだ「エアウィーヴ」。“使ってもらったら分かる”とテニスの錦織圭選手が留学し、訓練を受けたフロリダ州のIMGアカデミーなど、未来のアスリートたちに自社の製品を早いうちから体験してもらっている。また、米国のゴルフ賞レースの常連選手らとの独占契約や、米五輪チームのスポンサーになるなど、米マーケット進出のための秘策を次々と打ち出している。
特徴
エアウィーヴは、寝具の上に1枚重ねるだけで寝心地をグレードアップするマットレスパッド=写真(1)。「空気(air)」を「編む(weave)」ような構造で極細繊維状樹脂を3次元的に絡み合わせることで、素材の90%以上が空気という独自の構造を実現した=写真(2)。そのため、「まるで空気の上で眠っているような快眠」が実現できるのだという。
一年通じて快適に過ごせる2種類のマットレスパッド
30分の睡眠が体験できる
★ショールーム
ソーホー店の店舗面積は、1階と地下を合わせて約200平方メートル。店内には、主力商品のマットレスパッド「airweave」を中心に、1枚で敷ける布団タイプやピロー・クッションなど豊富なラインアップを取りそろえている。マットレスパッドは、ツイン、フル、クイーン、キングなど、米国の主流サイズを充実させることで現地のニーズへ対応。店内の地下スペースでは実際に商品を利用して睡眠を体験できる。価格はツインサイズで710ドルから。
体験者の声
WEEKLY Biz 代表・高橋克明(40代前半)
選んだマットレス「airweave Futon」
JALで使って知った爽快感
年間を通して出張も多く、慢性的な時差ぼけ状態でした。体内時計の調整が苦手で、軽い腰痛持ちだったりすることで、睡眠環境を整えるために5年ほど前に投資のつもりで“高級”とされる某有名低反発マットレスを購入しました。“高いからいい”というわけではないのは分かっていましたが、当時はやっていたそのマットレスを今も継続して使っています。購入当初は、体が包み込まれる感覚で、快適だ!と感じていました。しかし、長年使っていても、それほど自分の睡眠問題が改善された感じがありませんでした。
そんな中、仕事の関係でairweaveのマットレスが搭載されたJAL国際線に搭乗して日本に帰国することがありました。飛行機の中という狭い空間ながらも、ぐっすりと8時間以上も眠りこみ、起きた時の爽快感が自分のベットで寝ている時よりも断然あったことに驚きました。
以来、あの目覚めの感覚が忘れられずにいたのですが、ニューヨークにairweaveのショールームができたということで行ってきました! ここでは予約すると30分ほど各マットレスに寝られるとのこと。早速トライし「airweave Futon」をその場で購入。とはいえ、30分ほど寝ただけでその効果は計れないので、次号(6月6日号)では1カ月間、体験したその後を紹介します。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年5月23日号掲載)