長年の海外子女教育への顕著な功績に
在ニューヨーク日本国総領事・大使公邸で14日、ニューヨーク育英学園理事長・学園長の岡本徹(おかもと・とおる)氏に対する在外公館長表彰伝達式が行われた。
岡本氏は日本で小学校教員を経験した後、1977年メキシコ国立大学大学院を修了後、イベロアメリカーナ大学、メキシコ国立大学などで美術講師として勤務。79年ニューヨーク市にJapanese Children’s Society「よい子の学園(現・ニューヨーク育英学園)」を丹羽美代子初代園長と共に設立。設立当初から教員として参画し、85年に同学園学園長、93年に同学園理事長に就任し、同学園運営の要として歩み、35年間に3000人以上の卒業生を輩出してきた
同学園は日本人学校として全日制幼児部・小学部の一貫教育を行う米国東海岸唯一の教育機関であり、ニューヨーク地域に日本の学習指導要領に準拠した教育を根付かせてきただけでなく、多様化する教育ニーズに応えながら、地域に根差した私立日本人学校として学校運営を実施してきた。この長年にわたる海外子女教育への大きな功績に対し、表彰が決定した。
受賞スピーチで岡本氏はスタッフや家族への長年の感謝を語るとともに、日本国内でさまざまな行き詰まりを感じる時代だからこそ、海外の私立学校として出来ることにこれからも果敢に挑戦していきたいと抱負を話した。熱心に展望を語り、5年後、10年後にも良い報告がしたいと目を輝かせる岡本氏の姿に卒業生や関係者で満席となった会場からは笑顔があふれ、和やかなムードの中での伝達式となった。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年5月23日号掲載)