イエロメンコ選手、2連覇達成
カルペンコ選手に判定で勝利
1200万人の道場生が所属する国際空手道連盟極真会館。その国際大会である「オールアメリカンオープン2015」が6月27日、ニューヨークのハンターカレッジ体育館で開催された。男子はオレクサンダー・イエロメンコ選手(ウクライナ)が昨年に引き続き優勝し、同大会2連覇を達成した。
〈写真はいずれも=6月27日、ニューヨーク(撮影:鈴木貴浩)〉
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20回目となる同大会は世界各国から強豪選手が出場するハイレベルな大会。今年11月に日本で開催される4年に一度の「全世界空手道選手権大会」の出場権をかけ、例年以上の熱い闘いが繰り広げられた。
優勝したイエロメンコ選手は1回戦では上段後ろ回し蹴りで相手を失神させる見事な一本勝ちを決め、2回戦では上段内回し蹴りで一本勝ち。その美しく強い組手で、会場を埋め尽くした観客に圧倒的な強さを見せつけた。
準決勝では、デビッド・シャルコシャン選手(ロシア)と対戦。シャルコシャン選手は、3回戦で全日本大会4位の鎌田翔平選手(東京城西支部)を倒すなど、今大会で快進撃を見せた選手。互いに譲らぬ接戦となった準決勝の勝負は二度の延長の末、判定でイエロメンコ選手が勝利した。
決勝は、世界屈指のテクニシャン、イリヤ・カルペンコ選手(ロシア)との実力者同士の戦いとなった。序盤は準決勝の疲れを見せるイエロメンコ選手にカルペンコ選手が鋭い下段蹴りなどで攻め続けたが、イエロメンコ選手は落ち着いて対処し、徐々にペースを上げると間合いを詰めて突きの撃ち合いに。延長残り30秒でラッシュをかけたイエロメンコ選手が判定で勝利を収め、王者の貫禄を見せた。
「順当な結果」松井館長総括
大会を終え、国際空手道連盟極真会館の松井章圭館長は「結果的には順当な結果だったと思います。(優勝した)イエロメンコ選手はやっぱり強いですね、今日は特に良かったように思います。この全米大会の延長線上には11月の世界大会があります。今大会に出場した全員が世界大会で活躍するように願っています」と総括した。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年7月11日号掲載)
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