ヴェルマ・ケリーを好演、和央ようかさん
7月24日、リンカーンセンターのディヴィッド・H・コーク劇場での全6公演を終えた、宝塚OG版「シカゴ」のキャストに聞く第3弾。
無罪を勝ち取ってショービズ界へのカムバックをもくろむ元ボードビルダンサー、ヴェルマ・ケリーを演じた和央ようか(わおう・ようか)さん。ブロードウェイ作品を多く手掛ける作曲家フランク・ワイルドホーンさんと2014年に結婚し、以来ニューヨーク在住の和央さん。“ホーム”での公演となり、友人も多く観劇に訪れたという和央さんにお話を伺った。
現在ニューヨークにお住まいですが、ご主人含め、ニューヨークにお住まいの俳優仲間などは観劇にいらっしゃったのでしょうか。皆さんから何かコメントはありましたか。
トミー・チューン(Tommy Tune)(注)さんが初日に観にいらして、すごく良かったとわざわざお電話をくださり、留守番電話にメッセージを残してくださいました。友人のローラ・オズネス(Laura Osnes)(注)さんは2日目に観に来てくださり、とても面白かったし、良かったとショートメッセージを送ってくれました。二人とも『シカゴ』も良かったし、レビューも良かったと言ってくださいました。
(注)トミー・チューン氏は、演出家で振付師でもあるブロードウェイのレジェンド。ローラ・オズネスさんはブロードウェイで数々の主演作品に出演するミュージカル女優
宝塚の世界は他のどこにもない唯一無二の存在かと思いますが、今回、宝塚歌劇OG版シカゴでそれをアピールできたと思われますか。
宝塚ならではの宝塚らしい「シカゴ」をお見せしたいと思ってきましたし、お見せできたと思います。最後に宝塚レビューも少しお見せできたので、宝塚の色がどういうものかも、理解していただけたのではと思います。
これから日本での公演も残っていますが、ニューヨーク公演を経験し、和央さん含め、キャストの皆さんは意気込みといいますか、何か変化はありましたでしょうか。
ニューヨーク公演は観客にすごく後押しされて公演させていただいたなと思っています。何かを変えようと思っていませんが、ニューヨークという風をあらゆる面で感じたので何か成長できていたらいいなと思います。
リンカーンセンターでヴェルマ役を演じたお気持ちは。
夢のような2日間でした。とっても楽しかったし、最高に幸せでした。今、思い返しても夢のようです。
宝塚OGによる「シカゴ」は、宝塚歌劇100周年を祝して2014年に制作され、日本で7万人を動員した、世界初女性キャストのみの「シカゴ」。出演は宝塚歌劇団を卒業した歴代のトップスターら。今回、毎年7月にニューヨークで開催される芸術祭「リンカーンセンター・フェスティバル」に招待された。ニューヨーク公演のためだけに構成されたレビュー・ショー「タカラヅカ・アンコール(Takarazuka Encore)」が「シカゴ」終演後に披露された。今後、東京(8月10日〜21日)と大阪(8月25日〜31日)での公演を控えている。
〈プロフィル〉
和央ようか(わおう・ようか) 1988年宝塚歌劇団入団。94年のロンドン公演、98年の香港公演に参加。雪組を経て2000年、宙組トップスターに就任。04年には「ファントム」で主役を演じ、その見事な歌唱力と演技力で大絶賛を浴びる。同年、第29回菊田一夫演技賞を受賞。06年、「NEVER SAY GOODBYE」で宝塚歌劇団を退団。退団後は「CHICAGO」や「DRACULA」等、数々の舞台でも活躍中。公式サイト:www.yokawao.com/