内藤哲也 マディソン・スクエア・ガーデンであれ、いつもの新日本プロレスを いつもの内藤哲也を見せつけます

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内藤哲也

 

BOUT. 278
プロレスラー 内藤哲也に聞く

新日本プロレスが4月6日、NYマディソン・スクエア・ガーデン大会を初開催

約半世紀、日本のプロレス界をけん引してきた「新日本プロレス(New Japan Pro-Wrestling Co., Ltd.)」。4月6日(土)、格闘技の殿堂「マディソン・スクエア・ガーデン(MSG)」で初めて、大会「G1 SUPERCARD」を行う。海外マットでも高い評価を得ている新日本プロレスの“ストロングスタイル”。その体現者として、MSGに登場する、内藤哲也選手に話を伺った。 (聞き手・高橋克明)

いよいよ、来月のマディソン・スクエア・ガーデン大会が迫ってきました。

内藤 徐々にテンションが上がってきている状態ですね。ただ、日本国内の試合もあるし、僕自身ニューヨークに行く前にメキシコとコスタリカでも試合があるので、まだ完全にマディソン・スクエア・ガーデンに気持ちが向いてるわけではないですね。

目の前の試合が残っている、と。

内藤 もちろん会社(新日本プロレス)もとても力を入れている大会ですし、僕自身もニューヨークのすごく有名な会場で試合ができることは、発表された日から、日に日にどんどんどんどんテンションが上がってはいるんですけどね。ただ、(マディソン・スクエア・ガーデンという場所に対しては)思い入れはゼロです。それに最近のファンにとってもなじみがある会場ではないし、僕よりもうちょっと上の世代にはすごく思い入れがあるんだろうなとは思います。

確かに今のファンにとっては特別な思い入れはないかもしれないですね。

内藤 だからこそ、歴史あるその会場が、今のファンに新たな思い入れを持ってもらえるような試合をしたいですね。これから新しい新日本プロレスのマディソン・スクエア・ガーデンでの歴史を、僕らが、内藤哲也であり「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」が作っていきたいなと。

なるほど。ありがたがるよりは、自分たちが歴史を作っていく場所、だと。

内藤 なので、僕は、日本(のファイトスタイル)と変えるつもりは全くないんですよね。やはり日本でやっている新日本のプロレスを、現地の方や世界中のお客さまに見てもらってこそ意味があると思うので。場所がニューヨークだから、お客さまがニューヨーカーだからといって、変える必要は全くないと思ってます。じゃないと意味がないと思ってます。

それでも、内藤選手のファイトスタイルは一番アメリカ向きなんじゃないかなと勝手に思っています。往年の武藤敬司を彷彿(ほうふつ)とさせる戦い方は、いちばんニューヨーカーを熱狂させるのでは、と。

内藤 やはり、僕が新日本プロレスに熱中したのは武藤選手の存在があってこそですし、将来、新日本プロレスのレスラーになりたい、新日本のリングに立ちたいと思ったのは武藤選手のおかげなので。今現在は特に思い入れはないですけど(苦笑)。子供心にすごく突き刺さるものがあったなと。なので、かつて僕が武藤選手を見て「ああ、かっこいいな」「俺も新日本プロレスのリングで輝く選手になりたいな」と思ったように、今の内藤哲也を見て、今の子供たちが「内藤みたいに新日本のリングでプロレスしたいな」と思ってもらえるような選手になりたいですね。

ニューヨークという街自体にはどういった印象をお持ちですか。

内藤 うーん………特にないですね。(笑)

ありがとうございます(笑)。完璧です。当日はすでにソールドアウトになりました。内藤選手を待っているニューヨークのファンにメッセージをお願いします。

内藤 さっきとかぶっちゃうんですが、当日は、いつもの内藤哲也を、いつもの新日本プロレスを見せたいと思っています。今、日本中のプロレスファンを一番熱狂させているのは、われわれ「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」なので。まあ、当日マディソン・スクエア・ガーデンにご来場予定のお客さま、そしてインターネットを通じて試合観戦するお客さまを一番熱くさせるのも、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンになることでしょう。われわれがなぜ日本のプロレスファンの支持を得ているのか。なぜこれだけ日本中のお客さまを夢中にさせるのか。その答えを皆さまの目と、皆さまの耳で感じ取ってください。試合後おそらく皆さまも、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのファンになっていることでしょう。

 

★ インタビューの舞台裏 → ameblo.jp/matenrounikki/entry-12447257754.html

 

内藤哲也(ないとう・てつや)
職業:プロレスラー
1982年6月22日生まれ。東京都足立区出身。新日本プロレス所属。15年にメキシコから持ち帰ったユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を立ち上げると、〝制御不能なカリスマ〟として一気に大ブレイク。16年の春のトーナメント「NEW JAPAN CUP」で優勝を飾ると、その勢いのまま当時のチャンピオン、オカダ・カズチカを破り第64代IWGPヘビー級王座の初戴冠を果たす。19年1.4東京ドームではクリス・ジェリコを破り、第20代IWGPインターコンチネンタル王座を戴冠。現在もトップレスラーの一人としてファンの支持を得る。

(2019年3月23日号掲載)

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〈インタビュアー〉
高橋克明(たかはし・よしあき)
専門学校講師の職を捨て、27歳単身あてもなくニューヨークへ。ビザとパスポートの違いも分からず、幼少期の「NYでジャーナリスト」の夢だけを胸に渡米。現在はニューヨークをベースに発刊する週刊邦字紙「NEW YORK ビズ」発行人兼インタビュアーとして、過去ハリウッドスター、スポーツ選手、俳優、アイドル、政治家など、400人を超える著名人にインタビュー。人気インタビューコーナー「ガチ!」(nybiz.nyc/gachi)担当。日本最大のメルマガポータルサイト「まぐまぐ!」で「NEW YORK摩天楼便り」絶賛連載中。

 

【ファンイベント㏌NY】
4月4日『NEW JAPAN MATSURI』
新日本プロレスのスター選手を間近で

新日本プロレスとROHによるマディソン・スクエア・ガーデン大会の2日前、4月4日(木)にブルックリンにある「ジャパン・ビレッジ(japanvillage.com/)」でイベントを行う。『NEW JAPAN MATSURI』とうたったこのイベントは、正午から午後8時まで開催で、新日本プロレスのスター選手らのトークイベントも企画されている。また、グッズ販売をはじめ、新日本の象徴ともいえる、ライオンのバナー前で撮影できる、フォトブースや、〝Matsuri〟というだけに子供も楽しめる縁日の出し物なども用意。プロレスファンにはもちろんのこと、あまり詳しくないという人でも楽しめるまたとないイベントとなっている。

当日は、正午から獣神サンダー・ライガー選手をゲストに迎えオープニングセレモニーが行われ、午後2時から矢野通選手、午後5時から内藤哲也選手、BUSHI選手のトークショーが行われ、午後7時からは棚橋弘至選手が登場し、トークショーが行われる。日本を代表する新日本プロレスのスター選手を間近で見られるまたとない機会、ぜひ会場まで。

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