(米国宝酒造)レモン酎ハイに合うおすすめ焼酎 焼酎ムーブメントに期待

0

ニューヨークで焼酎ブームの兆し

今、ニューヨークで焼酎が熱い。ここ数年で酎ハイや焼酎カクテルを提供する店が増えているほか、日本酒類関連の協会も人気バーやレストランと共に、焼酎のカクテルなどに絡めたイベントを続々開催している。

焼酎が盛り上がっている理由の一つは、州法の改正だ。これまで、焼酎などの蒸留酒はハードリカーに分類されており、ビールやワインが分類されるソフトリカーライセンスと比べ、ニューヨーク州での販売には高額なライセンス料が必要だった。そのため、販売拡大の足かせとなっていたのだが、今年6月30日、同州のアルコール飲料管理法(ABC法)が改正され、アルコール度数24%以下の焼酎はソフトリカーライセンスで販売できることになった。この法の改正をバックに、関連団体は積極的に販売促進に乗り出している。

こうして起きた焼酎ムーブメントの中、ニューヨークでは、カクテルや「焼酎のハイボール」と言えるレモンサワーで気軽に楽しむ人が多いようだ。そこで、ここでは定番のレモン酎ハイにぴったりの焼酎を2種紹介する。

100年の歴史を誇る定番ブランド「宝焼酎」

「宝焼酎」1.75リットル

「宝焼酎」1.75リットル

一つ目の「宝焼酎」は、100年の伝統に培われた品質と信頼のブランド。連続的に蒸留を行う「連続式蒸留機」で何度も繰り返して蒸留し、不純物を取り除いて限りなくピュアなアルコールをつくる「甲類焼酎」だ。特徴は飲み飽きしない口当たりとすっきりとしたまろやかな味わいで、さわやかなレモンの風味を引き立たせる。高品質のウオッカを思わせるが、アルコール度数が24%と低いので飲みやすく、カロリーも低い。酎ハイにするなら8〜10%に割るのがおすすめ。定番のレモン酎ハイは、「宝焼酎」と炭酸水を1:2の割合でブレンドし、レモンを搾る。

ピュアな蒸留酒に樽の香り「宝焼酎 純」

「宝焼酎 純」750ミリリットル

「宝焼酎 純」750ミリリットル

二つ目の「宝焼酎 純」は何度も蒸留した純度の高い甲類焼酎に、大麦やトウモロコシなどを原料にした樽(たる)貯蔵熟成酒をブレンドした多彩な味わい。冷やして飲むとグリーンオリーブのようなさわやかな香りが、温めて飲むとサトウキビやバニラなど、樽やもろみからくる優しい香りが感じられる。アルコール度数35%とパンチの効いたスピリッツを感じることができる。

日本の焼酎市場の発展に貢献

紹介した二つのブランドは、日本の焼酎の歴史とともに生まれた。和酒のトップメーカーである宝酒造の焼酎造りの起源は、江戸時代末期の1864年頃にさかのぼる。京都・伏見で酒粕を原料とする粕取焼酎の製造を始め、大正元年(1912年)に「寶(たから)」の名を冠して販売したのが「宝焼酎」の始まりで、たちまち市場を席巻した。その後、日本が戦後の高度成長期に入ると、洋酒の人気に圧倒されて焼酎の消費量は落ちていたが、1970年代に米国でバーボン・ウイスキー(ブラウンリカー)に代わってウオッカ(ホワイトリカー)が好まれるようになった「ホワイトリカー革命」が起き、世界各国に広がった。同社はその波が日本にも来ると信じ、77年に「宝焼酎 純」を発売。80年代には空前の酎ハイブームを巻き起こすこととなった。

2万樽、85種の貯蔵熟成酒

宝の焼酎は、ロックや水割りで飲むときはまろやかに、酎ハイベースとしたときは割材の味を生かしながらも、焼酎の味がしっかりと感じられる酒質にこだわった。その決め手となるのが、樽貯蔵熟成酒の選定とブレンド比率。宝酒造では約2万樽、約85種類もの貯蔵熟成酒を樽で寝かせてゆっくりと熟成させている。大麦・トウモロコシ・サトウキビ糖蜜といった原料や蒸留方法・精製方法など、それぞれの原酒の個性に合わせて、樽の素材や熟成年数などを吟味して造られている。

詳細はwww.takarasake.com参照。

お酒の情報を英語で発信

米国宝酒造では、ブログでもさまざまなお酒の情報を英語で発信している。中でも酎ハイを紹介する回「WHAT IS CHU-HI?」に注目。「酎ハイとは何ぞや」から始まり、低カロリーでヘルシーと言われる理由、フルーツのアレンジを効かせた酎ハイレシピまで、日本人でも目からウロコの情報にあふれているので、のぞいてみよう。
ブログはこちら(https://blog.takarasake.com/what-is-chu-hi/)か下のQRコードから。

〈情報・写真提供〉米国宝酒造(www.takarasake.com

(2022年12月17日号掲載)

Share.