「SETAGAYA TONKOTSU BROOKLYN」
昨年12月にオープンし、口コミサイトなどで既に高評を得ているラーメン店「SETAGAYA TONKOTSU BROOKLYN(せたがやとんこつブルックリン)」。系列店・フランチャイズ店を含め合計17店舗を日本国内に展開し、海外も5店舗を持つ「せたが屋らーめん」の系列店で、豚骨スープを基本としたメニュー展開だが、何と同店ではベジタリアン向けのメニューも充実している。
オススメ3品!脱! 動物系素材
大人気メニューの一つ「ビーガンたんたん麺(13ドル)」は名前の通り、動物系素材を一切使っていないストリクトなベジタリアンメニュー。野菜でとった出汁(だし)をベースに豆乳を使用。ビーガンメニューはどうしても優しく弱い味になりがちだが、ラーメンらしいインパクトの強い味にこだわった結果、コクととろみのある独特のスープが出来上がった。ナッツと豆腐ミートの歯ごたえも抜群で、ベジタリアンからも一般客からも愛される。
「豆腐のお好み焼き(9ドル)」も、ガツンと食べごたえのあるメニューに飢えているベジタリアンから大人気。芋のスターチとグリルしたキャベツを卵で薄くとじ、油を通した豆腐を載せてソースでいただくと、不思議なことに本当にお好み焼きのようなテイストに。トッピングのかつお節を抜いて提供することも可能。
冷やし麺の「ライム冷やし中華」(14ドル)は夏の限定メニュー。玉ネギのみじん切りとしょうゆの冷たいスープにはライムと柚子(ゆず)をふんだんに使って。トッピングにはチャーシューとアボカド、季節の野菜が加わる。こちらも動物系素材は一切使用していないので、チャーシューを取り除けばビーガンメニューとして楽しめる。
バリエーション豊富なスープ!
もちろん「せたが屋」が誇る豚骨スープのラーメンもバリエーション豊富。フレッシュなげんこつのみを8時間煮込んで作るスープは、臭みのなさが特徴。クリーミーでまろやかで、豚骨100%とは思えない深みが味わえる。麺はこのスープを存分に生かせるオリジナル麺。米国のラーメン文化を支えてきたサン・ヌードル社との共同開発で豚骨系用のストレート麺とビーガンメニュー用の縮れ麺を作り上げた。ビーガン麺にはもちろん卵を使わないこだわりようだ。
ブルックリンだけのオリジナルメニュー
せたが屋グループでは、各店舗ごとにそれぞれの立地に合わせたオリジナルのメニューを開発・展開してきた。
「感度の高い街ベッドフォードで愛されるものをと考えた結果、このようなメニュー展開になりました」と笑顔で語ってくれた前島司・代表取締役社長が、これらのメニューを考案したその人。「実はトッピングにもこだわりが」と前島社長。豚骨スープによく使われるキクラゲではなくマッシュルームが使われているのは、米国の食文化を考慮し、こちらでなじみ深い食材でスープに合うものを慎重にセレクトした結果。チャーシューは2時間低温でじっくり煮た後に、たれに3日間漬け込む、現在日本で人気の「低温調理」法を使用。たれの味がしっかり染み込み、しっとり柔かく豚のジューシーさも残した仕上がりとなるこのチャーシューは、日本の最新トレンドをベッドフォードに紹介するために採り入れたという。
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取材当日もメニューの改良に勤しむスタッフの姿が見られた同店。味への惜しみない追求が人気を作り上げているようだ。こだわりのオリジナルメニューを堪能しに出掛けたい。
SETAGAYA TONKOTSU BROOKLYN
【住所】280 Bedford Avenue Brooklyn, New York
【電話】718-218-8508
【営業時間】月―木 正午〜午後10時半、金―土 正午〜午後11時、日 正午〜午後10時
★ハッピーアワー(全てのビールが50%に)
月―金 午後4時〜8時
(2016年6月18日号掲載)