魚レシピには定評のレストラン
「スモーガス・シェフ」
北欧の伝統的な料理を食べやすいスタイルで提供する「スモーガス・シェフ(SMÖRGÅS Chef)」。北欧文化のアンテナ・ショップのような役割を持つ「スカンジナビア・ハウス」の1階で営業している。日系ホテル「ザ・キタノホテル ニューヨーク」の隣に位置しているため、立ち寄ったことのある日本人も多いだろう。かわいらしい北欧の小物や菓子が並ぶエリアの奥に位置する、白い大きな木が印象的な一角がレストランエリアだ。
日本食に共通点
「日本料理と北欧料理には共通する点がたくさんあります。特に魚レシピには、定評がありますよ」と笑顔で話すのはオーナー・シェフのモートン・ソルバーグさん。人気メニューの「ヘリング・カルテット」(15ドル)はニシンを4種類のハーブやソースに漬け込み、日本でいう「ニシン漬け」のような状態にした前菜。懐かしさを感じる味わいだ。ライ麦のクラッカーとの相性も良い。
マリネされたサーモンの薄切りを刺し身のようにいただく前菜は「72アワー・アクアビット・キュアード・グラヴラクス」(16ドル)。ディルとヨーグルトであえたキュウリの薄切りや、オリーブオイルとハーブのシンプルなポテトサラダも、素材の味を楽しみたい日本人の味覚にぴったり。
「ポークチョップ」(28ドル)は日本のとんかつに似た味わい。添えられたフェンネルとブロッコリーを合わせていただこう。ポークとビーフを配合したミートボールはしっかりと濃厚なグレービーソースでいただく。クランベリーに似た味わいで、北欧を代表する食材の一つ「リンゴンベリー」の赤いソースが味の決め手だ。
デザートにはシグネチャー「スウェディッシュ・プリンセス・ケーキ」(11ドル)にトライしたい。リンゴンベリーのソースやカスタードクリームで何層にも重なった複雑な味わいを楽しもう。
契約農家から直送の食材
同店で利用する食材の多くは、系列の「ブレンハイム・ヒル・ファーム」から直送。さりげなく添えられたスプラウトやハーブなどが新鮮なのもそれが理由だ。
多様なメニューが用意され、ティータイムの待ち合わせ、ビジネスランチ、ディナーと、楽しみ方もさまざま。同ビル内にスカンジナビア・ハウスが運営するプレールームがあるため週末には家族連れも数多くみられるそう。
同じ建物内に六つのプライベートルーム、ホールや会議室も完備しており、平日はカンファレンス、パーティー、カクテルレセプション、イベントなども数多く取り扱う。ケータリングも積極的に扱っており、500人以上のパーティーに料理を提供することも多いという。
日本人にとって懐かしさも感じる北欧のテイストを、さまざまなシーンで楽しんでみたい。
スモーガス・シェフ パークアベニュー店(Smörgås Chef Park Avenue)
【住所】58 Park Ave(at 37 St)NYC
【電話】212-686-4230
【営業時間】月―土 午前11時~午後9時、日 午前11時~午後4時
【ウェブ】www.smorgas.com/park
※貸し切りのパーティーは着席で140人、立食で200人ほどでの利用が多いが、10人以下の少人数でも相談できる
(2017年2月25日号掲載)