ビジネスはライフスタイルに合わせ進化することが必要
コロナ禍で多くのレストランが閉店を余儀なくされる中、消費者マインドの変化をいち早く察して、新しい方向で成功する経営者もいる。「ベニハナ・オブ・トウキョウ」の元最高経営責任者(CEO)青木恵子氏もその一人だ。華やかなニューヨーク社交界で最も有名な日本人と言われる青木氏だが、「ワンダー・ブラ」の日本での大ヒットや米大手ホテルグループの日本進出、スペイン政府の支援などグローバルな視野を生かしたコンサルティングにも定評があり、実業家としての手腕もまた一目置かれている。
オンラインで90ドルからプロのシェフを呼べる
その青木氏に、今ビジネスで重要なことは何かと訊いた。「人々のライフスタイルは、時代や状況によって変わります。今のメンタリティーに合わせてビジネスを変えていかなければいけません。進化することが必要です」。そう答える青木氏はパンデミック(世界的流行)中に「Chef OMAKASE」を立ち上げた。
青木氏曰(いわ)く、それは「ウーバーのシェフ版」。オンラインで自宅にプロのシェフを呼ぶことができる、新しいプライベートシェフのプラットフォームだ。Chef OMAKASEのウェブサイトに行くと、フレンチや和食、ベジタリアンといった広いカテゴリーからシェフやメニューを選び、予約まで行える。価格設定も1人前(4コース)で90ドルからと良心的で、材料費もチップも不要だ。自宅に友人を招いて食事会や子供の誕生日パーティーをしたいと思っても、考えてしまうのは料理の準備。これまで、わざわざシェフを呼んで料理をしてもらうのは富裕層の特権と思われていたかもしれないが、Chef OMAKASEはプライベートシェフを一気に身近なものにしてくれそうだ。
シェフと利用者に新しいウィン・ウィンの形
Chef OMAKASEは、青木氏自身がレストランに行けずに不便を感じたことが創設のきっかけになったというが、もう一つの目的が「シェフの労働条件をより簡単にする」ということだったという。レストランで働くシェフは重労働で、12時間もの長時間勤務を強いられることもざらにある。こうなると家庭の事情や年齢により長く続けることが難しいこともある。このプラットフォームを利用すれば、1件につきせいぜい4時間程度の実働で、都合の良いスケジュールで働くことができる。シェフ自身がオーナーとなって自分の仕事を自分のライフスタイルに合わせて管理する。まさにシェフと利用者に新しいウィン・ウィンの形を実現させたのだ。
「セレブな生活」を動画配信
一方、ビジネス以外でもその「セレブな生活」が話題となる青木氏。パンデミック中から発信を始めたユーチューブでは、著名人が集まるバーや高級メンバーズクラブの裏側などをのぞくことができ、順調に視聴数をのばしている。配信される動画からも、青木氏が美しく健康的に活躍している姿をうかがうことができるが、パンデミック中、美と健康の維持に最も役立ったのは、自身が創設者となり開発に携わった製品「WUNDA(ワンダ)CBD」だったそう。
美と健康の維持に新たなCBD製品
WUNDA=写真左=は、ヘンプ(麻)に含まれる成分カンナビノイドの一種、カンナビジオール(CBD)とココナッツ由来のオイルを配合したオイル。CBDは不安やストレスを軽減し、疼痛や炎症を和らげ、鬱(うつ)防止などの効果があるとされる。深い睡眠が取れることから、免疫力を高めたり、細胞の活性化にもつながるという。WUNDAはマリファナに多く含まれるTHC成分が含まれていない。CBD製品は近年米国を中心にブームとなっている。また日本でも規制が緩和され、注目されている。「おかげで風邪ひとつひかず元気に過ごしています」と笑顔の青木氏。
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常に最先端のビジネスを見据えつつも、自身が楽しみながらそのライフスタイルも見せてくれる青木氏の活動に、今後も目が離せない。
情報
〈Chef OMAKASE〉 www.chefomakase.com
〈WUNDA〉 wundacbd.com
〈Youtube〉【セレブライフ】ニューヨークの女 https://bit.ly/3tIcNL9
Chef OMAKASE シェフ募集中
問い合わせ info@chefomakase.com
(2021年10月2日号掲載)
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