ロサンゼルス倫理法人会幹事 イワモト・ミリーさん
From California Interview(9)
倫理研究所USAは現在、「カリフォルニア州倫理法人会」(ロサンゼルス)の下、「ロサンゼルス倫理法人会」と「オレンジカウンティ倫理法人会」がある。今回は、「ロサンゼルス倫理法人会」(2018年に設立)の幹事を務めるイワモト・ミリーさんにお話を伺った。(写真はいずれもイワモトさん提供)
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入会のきっかけは偶然の出会い
イワモトさんが倫理法人会に入会するきっかけは、ロサンゼルス倫理法人会の事務長・ミリオン佳子さんとの偶然の出会いからだった。レストランのカウンターで隣に座ったミリオンさんと会話するうちに、翌朝7時から行われる「経営者モーニングセミナー(以下、MS)」に誘われた。会場のトーランスは、イワモトさんの自宅から車で1時間と決して近くない。「考えておきます」と伝えたが、翌朝5時、ミリオンさんからメールでメッセージが来る。「熱意に負けました」とイワモトさん。その日のMSに出席することを決意した。
居心地の良い場所に
カリフォルニアらしいラフな格好で出席したイワモトさんは、出席者のスーツ姿に驚き、〈場違いなところに来てしまった〉と感じる。だが、山本明美会長のスピーチを聴くうち、同じ経営者として心に響く言葉があった。会が終わる頃には、居心地の良い場所に変わっていたのだ。
倫理の考え方に通ずる「日本のサムライ・スピリッツ」
イワモトさんは、自動車部品卸会社の「S.S. UNIWORLD, INC」を営む。在米30年を超えるが日本の武士道の考え方に共感していた。米国系やメキシコ系の従業員たちにも「日本のサムライ・スピリッツ」を説き、仕事に対する責任感の重要性などを教え込んでいるほどだ。倫理の考え方に通ずるものがあった。
社長の姿勢を見習う
職場では母親的な存在として慕われるイワモトさん。「従業員はみんな家族みたいに感じてしまいます。皆にはここをステップとして成長してほしいとアドバイスし、実際に独立して成功している者もいます」と話す。
シングルマザーでありながら会社を1日たりとも休まず、蒸し暑いウェアハウス(倉庫)にも毎日ハイヒールで出向く。「ジムで鍛えているから体力も負けていない」と、20代の若者に交じって力仕事も一緒にこなす。そういう社長の姿勢を見習って、従業員はついてくるようだ。
英語主体の倫理グループも推進
英語主体の倫理グループも推進するイワモトさんは、「米国人や息子(30代)と同じ若い世代、日系5世6世という日系でありつつも日本から離れてしまっている人たちを会員にしていきたい」と決意している。「他人の言動がどうこうではなくて、自分がきちんとすることで家庭も会社も平和にしたい。今のアメリカには倫理の教えが必要だと思います」と、力強く語ってくれた。
●プロフィル●
いわもと・みりー
ロサンゼルス倫理法人会・幹事。「S.S. UNIWORLD, INC」社長。米アラバマ州生まれ。子供のころに日本人の母親に連れられ日本に行き、高校まで日本で暮らす。いったん、米国に帰りカレッジを卒業した後、日本が好きで再び日本に戻る。26歳で仕事のため米国に帰国、その後自動車のパーツを扱うS.S. UNIWORLD, INCを設立し現在に至る。
(2019年8月3日号掲載)