がんのカレンダーと乳がん

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乳がんと戦う1

「米国最先端臨床現場から」海外治療コンサルティングリポート 第132回

米国内、及び、インターナショナルで、12月以外の毎月、特定のがんと闘うための月として設定され、正式な行事になっているのをご存じだろうか。下記の表のようにがんと闘う月が設定されている理由は、社会一般で語られ、耳にすることによって、早期発見のための検査を促したい、という目的がある。早期検査により、初期のがんを発見でき、より寛解を確実に、そして、効果的に行うことが可能であるためである。

乳がんと戦う月とされている10月と、5月の全国がん研究の月が有名であるがこれは、乳がんが、米国における女性間で最も多く診断されるがんであるためだ。女性の死亡原因の観点から見ると肺がんに続く第2位である。以前は、生存予測希望が非常に厳しかった乳がん診断だが、この25年で43%も死亡率が改善、減少した。2024年の新年に入り、女性に希望と勇気を与えることを目的に、この乳がんについて説明していきたい。

がんと闘う月カレンダー
1月 子宮頸がん
2月 全国がん啓蒙月
   胆嚢、胆管がん
   国際子供のがん
3月 大腸がん
   腎臓がん
   多発性骨髄腫
4月 食道がん
   口腔、頭頸部がん
   精巣がん
5月 全国がん研究月
   膀胱がん
   脳腫瘍
   黒色腫と皮膚がん
6月 全国がんサバイバー月
7月 肉腫と骨がん
   消化管間質腫瘍(GIST)
8月 虫垂がん
9月 小児がん
   白血病およびリンパ腫
   卵巣がん
   前立腺がん
   甲状腺がん
   子宮がん
   血液がん
10月 乳がん
   肝臓がん
11月 カルチノイド腫瘍
   胃がん
   肺がん
   膵臓がん

(次回は3月2日号掲載予定)

【執筆者】清水直子しみず なおこ) 学習院大学法学部卒業、コロンビア大学で数学を学び、ニューヨーク大学スターンスクールオブビジネスでMBAを取得。マウントサイナイ医科大学短期医学スクール修了。メリルリンチの株式部で活躍し、2003年さくらライフセイブ・アソシエイツを設立。

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