〈コラム〉スマホ首“ストレートネック”

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カイロプラクター DR. 石谷三佳「骨盤・背骨の歪みをリセット」第202回

スマホ首って聞いたことありますか? スマートフォンを使用するほとんどの方は、スマホ首になっています! これは、本当に危険なことです。頭の重さは約5〜6キロありますが、首が斜頸(しゃけい)して、前に傾けば傾くほど、首やその周囲の骨や筋肉に掛かる負担は飛躍的に大きくなります。本当に首が5センチずれただけで、大問題です!

スマホを見ながら普通に目線を落とすと、顔が下に向き、頭は下に下がります。例えば、平均的にいうと、それは25〜30度くらい下に向いた感じです。それだけで、5〜6キロのはずの頭の重さは、なんと18キロの重さとなって、首と肩に負担を掛けることになります。例えば、友達のメッセージに集中してタイプしたらあっという間に、頭は45度下がり、なんと22キロも首に余計な重力が掛かることになります。そして、このように、首が前に出た姿勢だと、体の重心を保つため、腰の重心が後ろにいき、猫背になるわけです。

以下が、頭の重さが角度によって異なるチャートです。
0度…4〜5キロ
15度…12キロ
30度…18キロ
45度…22キロ
60度…27キロ

スマホ首をはじめ、現代人の9割は同じ姿勢を長時間続けているため、アライメントが崩れて、体に不調を抱えています。姿勢を正す、姿勢が悪いと昔からいわれますが、このことを、アライメントといいます。正確に言えば、骨、関節の配列、骨の並び方のことで、そのずれや歪(ゆが)みを修正することをアライメントを整えるというのです。全身には206個の骨があるのを知っていますか? カイロプラクティックでは、主に大きな骨を整えていくことで、アライメントを正します。大きな骨とは、頭蓋骨、肋骨、骨盤、背骨、いわゆる体幹の部分。これらを軸骨格といい、命を維持するための重要な器官(脳や心臓)を守る場所となります。軸骨を整えれば、その骨が守る臓器の機能やその周囲の筋肉、血管、神経に良い影響をもたらすわけです。

首の骨は体の軸骨格である背骨に影響を与えるので、首を正すと背骨全体の歪みを治すことになります。結果、眼精疲労、耳鳴り、首、肩凝り、腰痛などの体の痛みはもちろん、胃腸などの内臓の働きや慢性疲労にも効果を上げるわけです。

カイロプラクティックでアライメントを整えることは、一石三鳥です。首の骨のリセット、姿勢が良くなる、血流が良くなる、細胞をデトックスする効果があります。そして、首に過度な負担が掛かると首の骨や筋肉内の血管にも悪影響を及ぼします。特に首は脳に血液を送る頸(けい)動脈があるので、ここで圧迫されるとの上の血液供給が不足し、脳の組織や神経に栄養不足を起こすことになります。自分の首を大切しましょう! そして、カイロプラクティックで管理しましょう!

(次回は7月18日号掲載)

MikaIshitani〈プロフィル〉石谷三佳(いしたに みか) 石谷ヘルスセンター院長、パーマーカイロプラクティック大学院卒、ハーバード大学医学部専門課程終了/米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員/2008「Chiropractor of the Year」受賞。2015「Bergen’s Top Chiropractor」受賞。

【石谷ヘルスセンターウェブ】www.ishitaniclinic.com

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