〈コラム〉2020年の抱負を立てる

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永野・森田公認会計士事務所 日下武「ビジネスのツボ」 第94回

あっという間に今年も12月になりました。2019年初めに立てた抱負は達成できたでしょうか。

私の周りには今年も達成できそうにないとぼやいている友人がたくさんいます。たとえば、体重を10キロ落とすという抱負を立てた友人がいました。運動などを始め、3カ月ごろまでは順調に3キロほど体重が落ちていたのですが、途中でパーティーなどが重なり、1キロ戻った時点で諦めて、現在は前よりも太ってしまいました。

また、他の友人は禁煙をするという抱負を立て、しばらくは禁煙が続いていたのですが、ある飲み会でお酒を飲んでいい気分になり、1本だけタバコを吸ってしまい、その日で諦めて今では前よりもタバコを吸うようになってしまいました。

二人ともなぜこのような抱負を立てたかというと、健康な生活を送りたかったからですが、なぜ諦めたかと理由を聞くとせっかく頑張っていたのに誘惑に負けた意志力の弱さ、自分への失望感からやけくそになってしまったということです。具体的な行動を抱負にしてしまうと途切れてしまった時に自己嫌悪に陥って前の状況より悪化することもあるようです。ただ、この二人は来年も同じ抱負を立ててリベンジすると意気込んでいます。

一方、別の友人は同じように健康に関して抱負を立てようと考え、「健康を第一に考える」という抱負を立てました。具体的な行動を抱負に立てた友人と比べるとなんてやる気がないんだと感じましたが、居酒屋に行くとメニューから野菜類をたくさん取るようにしていましたし、移動も歩ける距離で時間の余裕がある時はできるだけ歩くようにしていました。

このように人生のビジョンのような抱負を立てることで、いろいろな選択肢がある時に、健康第一に基づいて意思決定することで、そんなに辛く感じることもなく現時点で明らかに以前よりも健康な体を維持しています。そして健康第一という言葉をネタにして楽しんでいます。

私はずっと「抱負は自分に厳しくあるべきだ」と思っていました。ある年は禁酒する、ある年は毎日スクワット100回するなど、具体的な設定をしていました。1日抜けてしまうとやる気を失い、すぐに続けることを諦めてしまいます。ちなみに2019年の抱負は経理ソフトのマスターで、早起きして1時間勉強するというものでしたが、早々と断念でした。「健康を第一に考える」のような人生のビジョン的な抱負であれば達成できそうな気がします。それでは皆さま、少し早いですが、良いお年をお迎えください。

(次回は1月11日号掲載)

〈プロフィル〉 日下 武(くさか たけし) 永野・森田公認会計士事務所NJ拠点マネージャー。大手日系食品商社での営業経験を生かし、顧客の立場になって、全体的なビジネス、会計、税務相談を受けている。メーカーからレストラン、リテーラーマで、幅広く顧客を持つ。

ウェブwww.nagano-morita.com/ Tel:201-363-0050 E-mail:tkusaka@nagano-morita.com 2125 Center Ave., Suite 104, Fort Lee NJ

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