集夢計画9「NYはアーティストの夢花盛り」

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アーティスト・林世宝「チリも積もれば芸術に」第11回

集夢計画の宣伝商品のエコバックを買ってくれたゲスト

集夢計画の宣伝商品のエコバックを買ってくれたゲスト

3月は大きなアートショーがニューヨークで毎年開催されるので、世界中からバイヤーやキュレーターが集まり、美術館やギャラリーは一年で最も賑わう時期かもしれません。アート繚乱のニューヨークはアーティストの夢で溢れています。伝統的なアートから現代アートまで、千変万化の勢いで日々変化し、智恵と発想によって作られるものは、例えゴミですら、認められれば黄金となるような世界がニューヨークにはあるからです。

2カ月前の私の個展は、チャイナタウンに近い456Garellyで開催しました。映画制作を目標にした「集夢計画」は、中国系のメディアでも度々取り上げられており、「ゼロからスタートしたあなたの夢を手伝いたい」というオーナーからの提案を受け、New Inspiration代表のAlice Leeの協力を得て実現したものでした。元北京オペラの役者だったギャラリーオーナーAlanも、若い頃、北京オペラ映画制作の夢を持っていたそうで、今はCAACという財団を運営しながらアーティストを応援しています。

私がそこで展示したのは、この2年間、家からアトリエまでの道すがら拾ったゴミ:素材、例えば、内装に使ったと思われる木材の残り、壊れた額縁などを組み立て作品にしたものでした。これらの作品は、「集夢計画」という夢の途中でできた未完成で完成の一部。個展が終わり片づけをしているとAlanが言ってくれました。「100万枚のペニー像を作っている時から、あなたの努力する姿を見ています。能量は徐々に貯まってきているので、火山のようにある日噴火して、映画が成功するのを祈っています」。この個展を通して、「私はこの夢を放棄しない、ネバーギブアップ」と改めて誓いました。

それぞれのギャラリーで、このようなアーティストの夢が展開されています。皆さんもギャラリーに足を運んで、アーティストの夢を観賞してみてはいかがでしょうか。

 

林世宝

〈プロフィル〉リン・セイホウ 1962年台湾生まれ。日本に留学中に日展、日仏現代美術展に出展し数々の賞を受賞。その後、渡米し、96年NY大学大学院修士課程を修了。NY現代美術展メディア賞、アジア傑出アーティスト賞などを受賞。世界中から素材を集める、ハート集結シリーズの代表作には「智恵の門(愛知万博)」、「ラブツリー(20万のおしゃぶり)」がある。NY在住。【フェイスブック

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