集夢計画78「ゴールデンエイジ」

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アーティスト・林世宝「チリも積もれば芸術に」第83回

「Life as Golden Age」サイズ:76×124インチ(193.04センチ×314.96センチ)

「Life as Golden Age」サイズ:76×124インチ(193.04センチ×314.96センチ)

ゴールデンエイジ(黄金時代)のシリーズを4月7日から開催されるアート・エキスポ・ニューヨーク2022に出展します。この企画、本来ならば2020年の4月に開かれる予定だったもので、ちょうど2年前のコラムにはそれが10月に延期されたと取り上げました(2020年3月21日号掲載)。コロナのせいでその後も延期が繰り返され、今回ようやくお披露目となります。

黄金時代とは、人生の中で光り輝く時代、幸福と平和に満ちた時代と辞書にはありますが、人生のゴールデンエイジは人それぞれ。目標に向かって走っていた時代という人もいれば、頑張った後の自由に活動できる時代という人もいます。では、私のアーティストとしてのゴールデンエイジは?と考えたのが写真の作品です。

夢を持つ、夢を追う、夢をかなえる、頑張る姿の「三部曲」。10代、20代、30代…それぞれに夢があり、かなえるために行動し、結果はあまり気にしない。企業家は成功した結果を数字で表わしますが、私の成功の結果は円満。前進の一歩一歩を大事にしていこう、一時期だけのゴールデンエイジではなく、一生ずっとゴールデンエイジでありたい。

2年前の発表のために一度完成した作品ですが、世界中が大きく変化したこの2年間で深く感じたものをさらに筆に託して上に載せました。「四曲屏風」ぐらいの大きさのキャンバスには、たくさんの円(円満)、頑張る姿の三部曲、人生に登場した友達、亡くなった人、離れた人、楽しいこと、悲しいこと、普通の生活の大切さ、生命の尊さ、生きている人と今の時間を大事に思うことなどが、パズルピースのように組み合わさり、私の人生となっています。

一番納得のいくものを披露しようと頑張ってきましたので、新たに生まれ変わった私のゴールデンエイジをぜひ見に来てください。

■情報
アート・エキスポ・ニューヨーク2022
会場:Pier36 Booth 205 / 299 South Street, NYC
期間:4月7日~10日

(次回は5月第3週号掲載)
林世宝

〈プロフィル〉リン・セイホウ 1962年台湾生まれ。日本に留学中に日展、日仏現代美術展に出展し数々の賞を受賞。その後、渡米し、96年NY大学大学院修士課程を修了。NY現代美術展メディア賞、アジア傑出アーティスト賞などを受賞。世界中から素材を集める、ハート集結シリーズの代表作には「智恵の門(愛知万博)」、「ラブツリー(20万のおしゃぶり)」がある。NY在住。【フェイスブック

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