代理出産とは(4)必ず法的な専門家チームがいて医療知識も豊富である代理出産プログラムを選ぶ

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代理出産4

「米国最先端臨床現場から」海外治療コンサルティングリポート 第76回

代理出産医療コンサルタントである弊社にいただくお問い合わせ件数でトップ5に入る代理出産について説明しています。前回=2月2日号掲載=は代理出産の依頼時には、医療的知識が豊富である専門家を通して契約する必要があることをお伝えしました。

代理出産は、生殖補助医療(Assisted Reproductive Technologies:以下、ART)の誕生から派生した方法で、体外受精を利用し、“代理”に、第三者である女性の子宮にて臨月になるまで育ててもらい、赤ちゃんを出産してもらうことを指します。伝統的代理出産(Traditional Surrogacy)と懐妊のみの代理出産(Gestational Surrogacy)の二つの種類があり、前者は代理母が人工授精を行い代理母の遺伝子が繋がった子を出産することで、後者は代理母とは関係ない受精卵を移植し出産する代理出産ですが、現在は、ほぼ後者のみが行われています。

ARTの歴史として、1978年に初めて体外受精からの赤ちゃんが誕生したことから数えると、ARTはまだ約40年という新しい技術であることから、そこから派生した代理出産はまさに新しい概念であり、7~8年前までは代理出産についての規制はほとんどなく、世界中の至るところで多く行われていました。代理出産が無秩序に行われていたことにより、政治的、社会的な国際的な混乱が起こったことも事実です。規制に拍車を掛けるいくつかの事件も起こったことも記憶に新しいと思います。その後、国々の方針により、徐々に規制、法律が確立し、代理出産の依頼ができる国が非常に少なくなってきています。法律で商業代理出産を禁止している国では法律違反となりますので、依頼する際には、必ず、法的な専門家チームが加わっていて、医療知識も豊富である代理出産プログラムを選びましょう。

上記の理由から、まさに規制が開始される前までは、インドは代理出産を多く手掛け、廉価であったため利用者が多く、ベビーファクトリー(赤ちゃん工場)とまで呼ばれていました。ここから代理出産の歴史について説明を開始します。

(さくらライフセイブアソシエイツ代表・清水直子)

さくらライフセイブアソシエイツ代表・清水直子【執筆者】清水直子しみず なおこ) 学習院大学法学部卒業、コロンビア大学で数学を学び、ニューヨーク大学スターンスクールオブビジネスでMBAを取得。マウントサイナイ医科大学短期医学スクール修了。メリルリンチの株式部で活躍し、2003年さくらライフセイブ・アソシエイツを設立。

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