アムネット・ニューヨーク社長 中川扶二夫氏が新年おめでとう

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逃げざる

 

中川扶二夫

 

新年おめでとうございます。

2016年は申年です。猿と言えばバナナ、バナナの皮を踏んでつるっと滑って転ぶシーンは有名です。
また、猿のつく諺には犬猿の仲というのがあります。
しかし実際にはバナナの皮で転んだ人や、猿と犬の喧嘩勝負を見た人はいませんよね。
ひょっとしたら、事実ではないことを誰かが口にして広まっただけなのかもしれません。

現代社会はインターネットで何事も検索できる時代ですが、これらの情報を鵜呑みにしては危険です。
私は申という文字に、自分の口で申すことの意味を感じています。
百聞は一見にしかず、自分の目で見て耳で聞いたことを自分の口で発信する、申とはそういう言葉なのだと思えるのです。

物申せば風が巻き起こります。
人生は風に巻き込まれるよりも、風を吹かす事が大事、自分から「申す」事で風を起こしてください。
その風は追い風の時もあれば、逆風の時もあります。
逆風を恐れ「見ざる、聞かざる、言わざる」でいてはだめなのです。
飛行機が向い風の中を離陸するように、人生も向かい風の吹く時こそ浮上のチャンスではないでしょうか。
向かい風から逃げない「逃げざる(申)」になりましょう。

健康で、良い風を吹かせる2016年になりますように。皆様の益々のご活躍を祈っております。

(2016年1月1日号掲載)

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