ニュージャージーで法案が提出、可決なるか
“歩きテキスト”(ped-“text”rians=歩きながらテキストをする人の造語)をすると罰金が課せられる条例案をニュージャージー州の下院議員が提出したと、ニューヨークのローカル紙ニューヨーク・ポスト紙が3月23日、報じた。
提出したしたのは女性議員パメラ・ランピット氏。条例案は注意力散漫な状態で歩行することを禁ずるもので、歩行者は電子機器の操作に際し「ハンズフリー(=手放しできる)」キットを使用しなければならない。違反すると50ドルの罰金、場合によっては15日間の拘留を課せられるという。
「注意力散漫な歩行者(distracted pedestrians)は、注意力散漫な運転手が危険であるのと同じように、道路交通法上、同じようなペナルティーを課されるべき危険対象」とランピット氏は同紙に語った。
専門家によれば、不注意による歩行者の死亡数増加は問題となっており、2005年には交通事故死者数の11%だったものが、14年には15%に増加しているという。全米安全評議会では00年から11年までの間に携帯電話の操作を含む「不注意による歩行中の事故」は1万1101件に上ると報告している。
同様の条例は近年、アーカンソー州、イリノイ州、ネバダ州でも提出されているがいずれも可決されておらず、ニューヨーク州でも否決となっている。州議会全国大会で交通プログラムのディレクターを務めるダグラス・シンケル氏は同紙に対し、歩行者を対象にした「不注意歩行」を取り締まる法律を定めている州は全米にまだ一つもないと述べた。