〈Topic〉Learn From 3.11主催 「語らいの集い in New York」 加藤登紀子さん、被災者との対話体験語る

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東日本大震災、もうすぐ4年

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「広島 愛の川」「愛を耕すものたちよ」など5曲を披露した歌手の加藤登紀子さん=同

東日本大震災をきっかけに精力的な活動を続けている支援活動プロジェクト「Learn From 3.11」が主催する11回目のイベント「語らいの集い in New York」が12日、ニューヨークのスカンジナビア・ハウスで行われ、定員の160人を超す来場者でにぎわった。イベントは歌手生活50周年を迎える加藤登紀子さんをゲストに迎え、「東日本大震災・津波・そして原発事故からもうすぐ4年」をテーマに3部形式で実施された。
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1部は加藤さんによるトークとライブで、社会活動に積極的に参加していることでも知られる加藤さんが、原発事故や核の問題に対する自身の思いを語った。東日本大震災後に被災地を回って多くの被災者との対話を通じて感じたことを述べた後、現地で撮影された写真のスライドショーをバックに「広島 愛の川」「愛を耕すものたちよ」など5曲を歌い上げ、会場を沸かせた。
パネルディスカッションの2部では、加藤さん、Learn From 3.11発起人で代表のキヨコ・ホルバートさん(写真家/ウエディングプランナー)、同イベントの司会者も務めた記者の前田真里さんの3人に加え、2人のパネラーがステージに上がり、自らの思いや体験を語った。パネラーのテムラック・歩美さんは全米最大の草の根平和団体「Peace Action」や「Indian Point Safe Energy Coalition(IPSEC)」のメンバーであり、昨年、友人4人で持続可能な世界を創るグループ「ABLE」を立ち上げた。また、桐畑美香さんは臨床心理士で、東日本大震災後は、国境なき医師団の一員として被災地での支援活動にあたった。それぞれのパネラーが原子力、戦争、東日本大震災後の復興などに対する自らの実体験や考察を共有すると、来場者は熱心に聞き入り、会場からは時折ため息や同意の拍手が聞かれた。2部の最後には加藤さんが、代表曲「100万本のバラの花」を熱唱。スタンディングオベーションが湧き起こった。

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パネルディスカッションでは、実際に支援活動を行ったパネラーからの意見が飛び交った=12日、ニューヨーク(撮影・宮嶋)

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原発事故や核の問題に対する自身の思いをスライドを使って語った加藤さん=同

3部の交流会では、福岡県に本社を置く喜多屋酒造の地酒、伊藤園のお茶、ブルックリンのウイリアムバーグ地区に昨年オープンした「MY KITCHEN IN BROOKLYN」の豆腐と塩麹(こうじ)を使ったクッキーなどが振る舞われ、来場者同士が笑顔で語り合う姿が見られた。
参加費の一部は、寄付金として、加藤さんも応援している宮城県気仙沼、南三陸を中心に、子供たちや被災者家族への支援活動を行うNPO法人「底上げ」(t-cafe.sakura.ne.jp/sokoage/)に贈られる。
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主催者のホルバートさんは、「これまでと同じように、皆さまのご協力を得て、東日本大震災の被災者への支援、そして、その教訓を無駄にしないように、学びと交流の場を提供し、志を共にする方々との交流、情報交換などを主軸に、セミナーや勉強会や上映会などの活動を続けていこうと思っております」と語った。
活動の詳細はwww.facebook.com/LearnFrom3.11参照。
(「WEEKLY Biz」(ニューヨーク)2015年1月24日号掲載)

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