「いきなり!ステーキ」、NYで日本より安く提供 川野社長「カジュアルにステーキを食べる文化をNYで根付かせたい」

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ニューヨークで現在、8店舗を展開する人気ステーキチェーン「いきなり!ステーキ」(ペッパーフードサービス、本社/東京都墨田区、代表取締役社長CEO:一瀬邦夫氏)の米国法人、Kuni’s Corporation(本社/ニューヨーク、社長:川野秀樹氏)は11日、12日から同地の全店舗で値下げを実施すると発表した。

会見で語るKuni’s Corporationの川野秀樹社長

全8店舗で値下げ 23ドル→16ドルなど

記者会見を行った川野社長は、米国進出から約1年半が経ち新価格導入に至った経緯と今後の展望について語り、「日本人がそばを食べるようにカジュアルにステーキを食べる文化を、ニューヨークで根付かせられるのではないかと考えている」と述べた。

米国肉を輸入している日本の「いきなり!ステーキ」とは違い、ニューヨークでは関税が掛からない分、リブアイ1オンスあたりの価格は日本での1.8ドル(1ドル=110円換算)に対し、ニューヨークでは1.6ドルと、よりリーズナブルな価格でステーキを提供することが可能だと説明した。また、6月に実施したステーキフェスティバルで同価格で販売したところ、売り上げが通常の2~3倍に膨らんだことで、低価格の提供に踏み切ったという。今回の値下げで、リブアイ10オンス(約283グラム)当たりの価格は、現行の23ドルから16ドルに下がり、日本の18ドルよりも安くなった。

さまざまな需要に応え大幅な改革をする一方、川野社長は「好きな量を選べて、目の前で切ってもらえる、独自のスタイルは伝え続けていきたい。これを諦めていたら米国での成功もなかったと思う」と、日本での経営手法をそのまま米国でも活用したことが成功した秘けつだと述べた。

リブアイステーキ。グラスには「南部美人・無糖・梅酒」

会見では、ミス酒USA2016のジェシカ・ジョリーさんも参加、しょうゆベースの同店のステーキと相性の良い日本酒を紹介。10種類の日本酒がグラスは10ドルから、ボトルは15ドルから、店内で楽しめるようになった。

同店のステーキに合う日本酒を紹介する「ミス酒USA2016」のジェシカ・ジョリーさん

 

現地市場に柔軟に対応
川野社長一問一答

─“厚切りステーキを量り売りで思い切り”という日本と同じコンセプト、形態で展開しているのか。
川野 開店当初は全く同じで、違うのは英語表記と人の違いだけだった。スタンディングステーキというインパクトで始めたが、現在は椅子を設置、従業員のモチベーション強化のためにチップ制を導入。また、食事中の会話を楽しむニューヨーカーに合わせ、テーブルのついたてを撤去するなど、現地市場に柔軟に対応している。

─破格の値段でステーキを提供することになった狙い、経緯について。
川野 ステーキの本場ニューヨークではスーパーにも厚切り肉はいくらでもあるし、有名店もたくさんある。店舗数も生かしながら、“手ごろ”かつ“短時間”で食べられる「ファストカジュアルステーキハウス」を目指す。

─米国事業の展開目標について。
川野 今年オープン予定の店舗を含めた直営店11店舗を磐石に築き、来年全米にフランチャイズで拡大していきたい。

─日本ではステーキを食べる場所として浸透しているが、米国ではメニューを増やす予定なのか。
川野 ニューヨークで人気な「もちアイスクリーム」や肉の“UMAMI”と相性の良い日本酒10種を新たに12日から全店舗で販売を開始する。

〈写真はいずれも11日、ニューヨーク(撮影:竹内)〉
(2018年7月21日号掲載)

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