倫理を学んだことで人生設計や考え方の整理できた

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カリフォルニア州倫理法人会副会長 倉石ルークさん

From California Interview(1)

倫理研究所USAは2018年11月、「カリフォルニア州倫理法人会」を設立した。「南カリフォルニア倫理法人会」から改名した「ロサンゼルス倫理法人会」と「オレンジカウンティ倫理法人会」という二つの会をカリフォルニア州倫理法人会が統括する。カリフォルニア州倫理法人会副会長に就任した倉石ルークさんにお話を伺った。

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設立式典の後、「多くの人が集まり、盛大に式典を終えることができて感謝しています」と和服姿で温和な笑顔を見せる倉石さんだが、経営は商業不動産をはじめ、多方面で展開する。和魂リアルティ(Wakon Realty Inc.)の社長を務める倉石さんは、同時に日本の不動産会社や、日本とロサンゼルスで展開する上場企業・スパ「利楽園」など日米10社以上の取締役も務めている。

「法人レクチャラー」として毎年日本各地で講話

多くのビジネスに携わりながら、現在最も時間を割いているのは倫理法人会の活動だという。「法人レクチャラー」として、毎年日本各地のモーニングセミナーで講話を行っている。倉石さんは04年に千葉県船橋市の倫理法人会の誘いを受けて入会。16年に妻である山本明美さんと共に、米国初の倫理法人会の初期メンバーとなった。現在はカリフォルニア州倫理法人会の副会長を務め、妻の明美さんがロサンゼルス倫理法人会の会長を務めている。

人のために何ができるか

「倫理を通じて人生が変わった」と倉石さんは言う。米国初の倫理法人会が設立された年、倉石さんはトヨタ自動車の北米本社があるテキサス州プレイノに移り、ロサンゼルスとの二重生活を始める。翌年の17年には出版社から依頼され、テキサスに関する著書を2冊出版した。

「倫理の教えに、他者に与えると自分に戻るという例話『たらいの水』があるのですが、人のために何ができるのかを考えながらいろいろやっています。するとどこかからお声が掛かり、仕事に結び付くのです」と話す倉石さん。

テキサスの日本人コミュニティーにも寄与している。3冊目に出版予定の本は、テキサスに日本のコミュニティーを作る計画について。テキサスに長野市善光寺の別院を建て、その周りにショッピングや日本文化に関わるイベントができるエリアを作る計画があるという。「テキサスというアメリカの街から『和の魂』や情報を発信する」という思いがある。自らが経営する社名「和魂」も、和装にもその思いが込められている。

大事なのは心の持ち方・あり方

「倫理を学んだことで、人生設計や考え方の整理ができています。大事なのは、心の持ち方・あり方。自分がこうありたいという気持ちで強く思えば必ず思いは実現するのです」と、倫理を学んで心の姿勢を正す重要さを語った。

セミナーの様子(倉石ルークさん提供)

セミナーの様子(倉石ルークさん提供)

●プロフィル●
くらいし・るーく
Wakon Realty Inc. CEO。カリフォルニア州倫理法人会副会長。長野市出身。防衛大学校管理学部卒業。ダラス大経営大学院卒業(MBA取得)後、米国三井不動産販売株式会社を経て、日米で十数社の取締役を務め、05年に自らが代表取締役を務める会社を株式公開。カリフォルニア州オレンジ郡日系協会より功労賞、国際教養振興協会より優秀個人賞を受賞。共著書「資産家たちはなぜ今、テキサスを買い始めたのか?」(ぱる出版)「なぜ、トヨタはテキサスに拠点を移したのか?」(日本実業出版社)。米国最高峰の認定不動産投資顧問資格(CCIM)保持者。

(2019年1月19日号掲載)

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